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うさぎとトランペット (新潮文庫)

価格: ¥1
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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楽器を演奏するのって、楽しいって思う ★★★★☆
 主人公は小学5年生の少女、宇佐子。何となく、微熱が続き、心身ともに不安定だった少女が、転校生と出会い、また吹奏楽団と出会い、そして自らもトランペットを吹くようになる。そういうストーリー。ちょっと、ヤングアダルトっぽいタッチの小説ですけれど、何より情景をあざやかに描く文章が、素敵です。ぼくたちは小学生の頃、どんな風景を見ていたのか、思い出して見たくなります。
 同時に、同じように娘を持つ身としては、やっぱりいろいろ考えてしまいますね。どうしたって、なかなか娘の立場にたって考えてあげられないのが、親の限界なのかもしれないなあって。それだけに、同じ世代にあたる中沢さんの小説を読むと、いろいろと教えられたりもしました。
 それにしても、この小説を通じて、主人公の宇佐子とともに、あざやかな一年間の景色の移り変わりを味わってみるっていうのは、なかなか楽しい読書になると思います
『楽隊のうさぎ』と比べると散漫 ★★★☆☆
中沢けいさんの『楽隊のうさぎ』は、吹奏楽になじみのない自分でも、
音楽のすばらしさが生き生きと伝わってきました。
部活動をやっていたときのドキドキ感を思い出しながら読めましたし、
演奏直前、特にブラシを探しに行くくだりなどは感嘆の出来でした。
さほど目立たない主人公の成長を、うまく描ききった名作です。

続編を見つけ、期待して読んだ本作ですが、
■『楽隊のうさぎ』を読んでいないとさっぱり。読んでいた自分も、
 途中まで田中さんがだれかわかりませんでした。
■物静かな主人公と、親友のミキちゃんは、思春期のように気持ちが
 複雑で、どうも感情移入がしにくく感じました。
 最後までどうも中途半端です。前作では余韻を残す終わり方が
 よかったのですが、今回は…
■前作のように、音楽に入り込める感じがありませんでした。

少し前作にもたれかかってしまったのと、やはり小学生ではなく
中学生の描写に適性があるのかな、というのとで消化不良でした。
とはいっても1日で読みきってしまったんですけどね。
元吹奏楽部員より ★★★☆☆
 今はもう辞めてしまったけど、吹奏楽部員だったときからこの本、そして「楽隊のうさぎ」への興味はありました。今回は偶然図書館で見かけ、借りました。

 音楽や楽器についての描写、コンクール会場の雰囲気、そして何よりも実際に演奏したことのあるマーチ「ベストフレンド」の描写は懐かしかったです。
「あ、ここはあの部分だな。」とか思ったり。でも、正直言うと知らない曲の描写はよく分からなかった…です

 主要人物のミキちゃんは、小学生のくせに(「くせに」なんて言ったらいけないかもしれないけど)すごい大人っぽくって、それでも子どもっぽくて(当たり前だけど)、そんな感情のバランスが好きになりました。私も宇佐子ちゃんだったら間違いなく彼女についていくでしょう。
 一方で、一人ぼっちで自我がはっきりしていることなどは、昔の自分と似ているようで、そういう意味でも親近感があるなぁと思いました。私もいじめられたりとか、独り部活していたりとかいうこともあったので、結構重ね合わせてしまいます。

 残念なのは「楽隊のうさぎ」を読まずしてこの本を読んだこと(この本が続編だなんて知らなかった)。この本に出てくる高校生たちは、「楽隊のうさぎ」で主人公や主要人物だった人たちのようだったので、「楽隊のうさぎ」を読まずに読むと、真ん中辺りの彼らの会話がまったく理解できません
「楽隊のうさぎ」も読んでみたいと思います。
小学生の女の子のお話を読めるという人なら・・・ ★★★☆☆
【感想】
小学校5年生の宇佐子が主人公。
どんなスタンスに立って読んだらいいのか、迷ううちに読み終わってしまった。小学生には正直なかなか感情移入しにくい。何かふわふわもやもやした感じで「小学校の頃はそんな風だったかなぁ」と思ってしまうし、かと言って親や大人や上級生の立場で読んでも面白くない。

作者の音楽に対する感性の文章表現も、前作「楽隊のうさぎ」ほど冴えていない。と言うのも主人公が音楽をやるところまで行っていないので、音楽に触れてはいるが曲全体の描写自体があまり多くない。単独の音やフレーズが描かれている方が主で、独特のドライブ感ある文に出会うことができないのだ。

また作中に、「楽隊のうさぎ」の登場人物たちが「お兄さん・お姉さん」として出てくるが、前作を読んでいないと彼ら上級生の話は分かりにくいだろう。

残念ながら読後に「読んでよかった」とは思えなかった。かと言って「読んで損した」とまで思えない、ふわふわもやもやした一冊だった。
トランペット吹きの感想 ★★☆☆☆
前作「楽隊のうさぎ」の続編。

やっぱりなんだかちょっと物足りなかったです。子供が音楽と出会ってそして変わっていく。それが描きたいのはわかるのですが、それにしては音楽がいまいち魅力的に書かれていないなぁと。これなら音楽じゃなくったっていいじゃないか、サッカーでも刺繍でも、と思ってしまったのです。前作に登場した彼らのその後も、このエピソードはいるのやらいらないのやら。

思い入れが強すぎる素材っていうのは、読みづらいのかもしれないなぁ…。

なお、全然本題とは関係ないですが、個人的に宇佐子のお父さんがとてもお気に入りでした。このお父さんはいいなぁ。