人間の良心を信じたくなるような話です
★★★★★
TBSラジオの書評で紹介されたのを聴き、久しぶりに小説を手にとって見ました。
書評の通り、予想を覆す展開が面白いだけでなく、人間の良心を信じたくなるような話です。
獏が臨終際に現れて、もう一度人生をやり直させてくれる。ただし、一度目の人生の記憶は消されて。そして、二度目の臨終際に、再度、獏が現れる。その時に、一度目の人生の記憶も取り戻される。
話が二重構造になっており、最後まで読むと「なるほど、こんなオチになっていたか!!」と喜ばされます。自分の人生を見つめているのは自分だけではない、という感じしょうか。
七つの小編からなっていますが、一つの物語として読むものという気がします。