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世界のなかの日本―十六世紀まで遡って見る (中公文庫)

価格: ¥637
カテゴリ: 文庫
ブランド: 中央公論社
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正直言って物足りない。 ★★★☆☆

 1992年に刊行された単行本を文庫化したもの。

 1989〜90年にかけて行われた3回の対談内容をまとめたもの。テーマは、日本・日本人・日本文化。具体的には、江戸時代、明治時代、町人の文化、鎖国の功罪、日本語、宗教、日本人の好奇心…、といったトピックが俎上に載せられている。

 名著『日本人と日本文化』(司馬遼太郎・ドナルド キーン 1972年 中央公論新社)と全く同じ趣旨の本であるにも関わらず、何故か面白さが大幅減。『日本人と日本文化』の方が話題の移っていくスピードが速く、本書の方が同じトピックについてジックリ語り合っているはずなのに、2人の言葉のやりとりが微妙に噛み合っていないように感じられる箇所が多々あった。これは編集の質の問題か…?

 妙なツギハギ感がある。『日本人と日本文化』に見られる、ネットワーク的に連なっているありとあらゆる知識を総動員しての2人の真剣勝負の緊迫感が本書には希薄。待合室で読めるような比較的軽い本に仕上がっているが、正直言って物足りない。
日本人と文化について、外国から見てみる。 ★★★☆☆
 日本文学に詳しい、ドナルド・キーンと司馬遼太郎の対談です。
主に江戸時代、近世の日本についてオランダを含め外国から見た
文化、慣習について書かれています。

◆エッセンス

・日本は、中国や朝鮮と違って科挙の制度がなかった。科挙の制
度があると、特別な才能のあるものだけが本を読むようになりが
ちである。日本の場合、番頭になるために一般の庶民も字を習い、
本を読むという習慣ができた。そのため、当時の日本の識字率が
非常に高かった。

・日本語の場合は、はっきりしている言葉は日本語ではないとい
えます(キーン p.162)。

・神道は、たとえば「死んだらどうなりますか」という問いへの
答えはありません(司馬 p.164)。

・日本の場合、基本的に神道的なものがあって、清浄こそこの世
の最高価値で、もっとも尊いと思っている(司馬 p.179)日本
の拭き掃除という清潔な習慣について言及している。

・日本人は、中学から大学まで英語を学んでいるのに、ろくに話
せない。(中略)英語化の人だけは、自分の英語を他の人に聞か
れたら、中学から習っているのにあの程度だと思われるのではな
いか、と恥ずかしがる。モンゴル語とかロシア語の人は、生まれ
て始めてその言葉を習うから、間違いを平気で喋りますが、英語
科の学生だけはそれができない。

 私も今は中国語を話しますが、2年前は一言も話せませんでし
た。これは、話すことに対するコンプレックスがなかったことが
大きかったです。話せなくて当然、だって勉強したことがないん
ですから。そのため、間違いを恐れず話すことができたのが大
きな原因です。

 司馬遼太郎は、明治時代の知識人層の日本人の英語力が非常に
高かったと書いてあります。それは、外国から学ぶ必要があった
からと書いてあります。必要は発明の母というわけです。

◆私が中国語が話せるようになったわけ。

1.中国語を話すことにコンプレックスがない。
(できなくて当然。英語は間違えたら、どうしようと躊躇する)

2.同じアジア人なので親しみが持てる。
(欧米人はどうしても、コンプレックスを感じてしまう)

3.毎週、毎日確かに勉強をしていた。

4.実際に生活・仕事の場で使う必要があった。

5.中国人の友達がいる。