ぶきみな「おんなのこ」の話だった正調3匹のくま!
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森で道に迷った「おんなのこ」は、誰もいない「ちいさないえ」を見つけて入りこみますが、そこは「3びきのくまのいえ」。くまのぼうやのスープをのみ、椅子をこわし、小さいベッドでぐうぐう眠っていると……。
トルストイがソビエト民話を再話したこのバージョンが、絵がもっともきれいで、話ももっとも不気味に感じます。たいていはキツネやオオカミがなるはずの、平和な生活の破壊者の役を、罪のなさそうな女の子がしている。そして、しゃあしゃあと逃げていく! でも、道がわからないはずの女の子は、この先どうするのでしょう。きっとまた帰ってくるのでは? そして同じことが繰り返される……という恐怖を感じます。
大きさの違う「おさじ」や「いす」などが出てきて、心地よい繰り返しもあり、一見むずかしいロシア語のくまたちの名前も、何度も読み聞かせていると、いつのまにか子どもは覚えてしまう。そういう民話らしい点もありますが、中身はやはりこわーいと思います。
なんと重厚な絵のタッチでしょう
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知人からすでに「3ひきのくま」を譲り受けており、娘にはよく読み聞かせておりました。
日本のアニメタッチの画風で、親しみやすい作品でした。
そこに、絵本宅配サービスとして送られてきたのが、これ。
ストーリーは、もちろん、よく分かっていたので、それほど期待せずに娘と読んでみました。
しかしながら、これを読んでしまった後には、今まで「3ひきのくま」として読み聞かせをしていた、先行本が正直色あせてしまいました。
なんと言っても、一枚一枚の絵が重厚で素晴らしい。
無骨かつ素朴。
そんなタッチで描かれる3ひきのくまは、読んでいると本当にロシアの深い森の置くで、静かに暮らしていそうです。
そんな彼らの生活の中に、意外な闖入者が。
絵本は、世界中、共通の言語として相互に楽しまれてしかるべきであり、本作品は、こうして日本においても十分にその意義が確認されるものです。
色々あるけどこれが決定版。
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トルストイの傑作短編童話なのです。だから色々な所から色々な版が出てます。
でも絵はこれじゃないとダメ。話自体は子供に非常に人気のあるものですが、絵本なのだから絵も同じくらい重要で、このお話の絵はこれがなんと言っても決定版なのです。
私が言うまでもなく既に評価の定まった名作です。子供には良いものを与えないといけないのですが、これもまたその一つかと。
子供の頃のまま
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懐かしいです。
子供の頃、亡くなった父が枕元で読んでくれた本でした。
重厚な色彩とロシア民族超なタッチの挿絵。
森の絵が暗い色彩で、本当に森の奥深くに迷い込んだ気持ちになったものです。
スープ皿やスプーンも見かけないデザインで、物珍しく、まだ文字は読めなかったけど、父が居ないときは絵を見て、色んなサイドストーリーを想像したものです。
年月が経っても色褪せない良本だと思います。
絵も物語りも素敵!
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3匹は、お父さん・お母さん・子供のくまの家族ですが、このくまのお家に 女の子が訪問。繰り返しのリズミカルな文と 女の子の行動にハラハラドキドキするロシアの民話です。福音館から出ている、この絵本・バスネツォフの絵がとても素敵です!!