ボイス [DVD]
価格: ¥1,500
『リング』での「ビデオ」を例に出すまでもなく、なにかに込められた呪いが、それに接した相手に死をもたらすという、最近のホラー映画の流行にのって登場した韓国作品。本作は呪いの媒介となるのが携帯電話なので、より身近な恐怖を味わえるのがポイントだ。ストーリーは、とある番号を受け継いだ者たちが次々と不審な最期を迎え、やがてヒロインの女性ジャーナリストにも魔の手が…というホラーの基本をきっちり押さえている。そこに援助交際や不倫、ストーカーといった現代的なテーマが盛り込まれ、ドラマとしても飽きさせない。
ケータイから聞こえる奇妙な音や、謎の相手の存在が、じわじわと恐怖を高める一方で、爪や耳を使った“痛い”シーンが、かなりの衝撃度。ヒロインとその親友、さらに携帯番号の元の持ち主である女子高生という3女性が、物語の謎に深く関係し、女同士の微妙な心の動きも見どころ。3人を演じる女優がそれぞれ清冽な印象を残すが、もっともインパクトがあるのが親友の娘を演じる子役の演技。将来、トラウマにならないかと、余計な心配をしてしまうほどの怪演!(斉藤博昭)