ボウリング・フォー・コロンバイン マイケル・ムーア アポなしBOX [DVD]
価格: ¥7,140
『ボウリング・フォー・コロンバイン』:マイケル・ムーアが、『ロジャー&ミー』や『ザ・ビッグ・ワン』でやったように、アポなし突撃取材で挑んだ優れたドキュメンタリー映画。今回のターゲットは「銃規制」。この主題をとりまくあらゆる論争を巧みに展開、それらの論争を打ち負かしていくが、「他の民主主義国家に比べて、どうしてアメリカ人は互いを殺しあうのか?」という問題の答えはなかなか見つからない。コロンバイン高校銃乱射事件や、ムーアの地元ミシガン州フリントで起きた6歳児の発砲事件にフォーカスを当て、探求は進む。コロンバイン高校銃乱射事件を引き起こした生徒が銃を購入した大手ディスカウントストアのKマート本社に乗り込んだり、全米ライフル協会(NRA)会長、チャールトン・へストンの自宅を訪問、アメリカ国内での銃規制に反対する人々や組織に説明責任を求める。ムーアの切り口には、ユーモアと感情があり、ただの熱血漢で終わっていない。ムーアは、犯罪のはびこる世の中において、真に良識のある発言者となりつつある。(Bret Fetzer, Amazon.com)
『The Big One』:「Roger and Me」に続く、マイケル・ムーアの“ドキュコメディ”第2弾では、アメリカ中西部をめぐって彼の著書『Downsize This』を宣伝するツアーの様子を、スタンド・アップ・コメディーや政治論評、CEOとの対決、一行の悪ふざけといったものをおりまぜつつ、追っている。ミルウォーキーでのツアーの付き添ったある人物は、中西部にある中規模の都市は、大都市に行きたがるうぬぼれ屋の有名人たちでなく、マイケルのような「もっと思慮深い作家たち」をひきつける傾向にあると言っている。ムーア式の思慮深さは、巨大企業アメリカを笑いとばし、嫌悪感を催させたりする。確かに、ムーアがアメリカの企業、政治に挑む時の労働者びいきの姿勢には、ある種の認識の甘さがある―ミシガン州フリントのナイキの靴工場に対する彼の冗談半分の考えとマウイ島の炭鉱に対するそれとは、ビジネス上の意味合いにおいては同じものでしかない―しかし、ムーアは、クリントン政権下、企業のリストラ、パートタイム従業員への依存が当たり前という風潮のさなかにあっていとも簡単に忘れ去られた議論を表明しているのだ。
『The Big One』は、デモイン、ミネアポリス、セントルイス、そしてポートランドといった都市では、書店の客たちの前で行なわれたムーアの愉快に聞こえて痛烈なユーモアに満ちたスピーチと、プロクター&ギャンブルやペイデイといった会社の警備員と繰り広げる見るに耐えない対決の様子を紹介している。(ムーア式ジャーナリズムの次なるターゲットとして、インドネシアでナイキが労働者に課している重労働について中止するよう言ったときの、ナイキのCEOフィル・ナイツの態度に注目するといい)。組合を組織しているBorders(書店)の従業員と人目を忍んで話をしたり、同じ日にイリノイ州ロックフォードの書店訪問に参加した、フォードに解雇されたばかりの女性と語りあったりする。時々冗長になったり、落ちこまないまでも歯がゆく思う部分はあるにしても、大体において非常におもしろい作品である。『The Big One』は必見だ。(Erik Macki, Amazon.com)