なんといってもウイントン・ケリー、ダグ・ワトキンス、フィリー・ジョー・ジョーンズを従えたワン・ホーン編成というのがフォーマット的に最高だし、マイルスやケニー・ドーハムの曲を取り上げた選曲も親しみやすい。加えてフィリー・ジョーに捧げたオリジナル・ブルースもやっていて、そこではロリンズとフィリー・ジョーの4バース&8バースも楽しめる。その両者がデュオで演奏している<4>(「飾りのついた四輪馬車」)は本作の目玉曲。ずばり、普段着のロリンズを楽しめる人気作だ。(市川正二)