オスカー・ピーターソン（p）、レイ・ブラウン（b）、エド・シグペン（ds）というオスカー・ピーターソン・トリオとしての黄金期ともいうべき、1960年～61年にシカゴ 「ロンドン・ハウス」で収録されたライヴ・アルバム。
   白人のクラシック・ピアニストからも尊敬されるほどの確かなテクニックをもったジャズ・ピアニスト、オスカー・ピーターソンが、当時36歳という、プレイヤーとして、年齢的にも音楽的にも最高潮の時代に残した作品。テクニック的なクオリティーの高さを感じさせながらも、決して難解にはならず、単純明快なプレイ・スタイルを崩さないピーターソンのピアノは、ある種の痛快感さえももたらしてくれる。
   なおかつ小さなライヴ・ハウスでの臨場感あふれるライヴ録音という、ジャズのダイナミズムを楽しむにはこの上ない好盤といえよう。ジャズのことなんかまったく分からないという方でも肩の力を抜いて楽しめるアイテムだ。（高山武樹）