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子どもと悪 (今ここに生きる子ども)

価格: ¥1,680
カテゴリ: ハードカバー
ブランド: 岩波書店
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思春期の子どもの理解に ★★★★★
子どもの万引きなどの行為を理解するのに、
参考になりました。思春期の子どもの成長は
スムーズにいかないからこそ「思春期」の難しさが
ありますが、この本を読むと何かが落ちるような感じがして
少し理解ができたように思いました。
子どものことを考えるすべての大人へ ★★★★★
まず、裏表紙にある谷川俊太郎の詩に強く引きつけられた。
多面的に物事を見ることの大切さを教えてくれる。「いじめ」の章ではややもするといじめ奨励とも批判されかねない危険性を承知しながら、子どもが互いに切磋琢磨することを尊重し限度を越えないよう子どもを守る役割を大人が担うことを訴えている。
子どもに善意の押し付けをし、子どもが自分で成長するのを待てないのは自分自身を信頼していないからという言葉にわが身を省みる。また、筆者は、大人がもう少し悪と辛抱強くつき合うことで、より生き生きとして豊かな人生を子どもと共に味わうことができるのではないかとの示唆には考えさせられる。
心理療法家を志す者には、遊戯療法の極意がさりげなく述べられていて参考になる。
「悪」の別の見方 ★★★★☆
悪は「破壊」を伴うが故に禁止される。一方で破壊は再生を伴う。その再生は創造が伴うため、子どもの成長や親子関係の転換(いい意味で)につながると捉えることができる。

「破壊」による危険も意識した上で、それを創造に結びつけるための心構えが説かれている気がしました。子どもが悪さをするのには、本人の無意識の中に状況を変化させたいという欲求があるのでしょう。それを親として、または指導者として禁止するだけでは、その子の中に芽吹く新たな価値をむしりとってしまう。それも親の善意の元に。
この本はそんな親達に警鐘を鳴らしてくれているように感じました。
河合センセイらしく、その対応にはマニュアルがなく当事者達が解決していかなければいけないと言っています。また、その過程から得られることこそが大切であることも。

私の子もかわいいウソをつき始めました。この本を読んでみて、自分がどのように対応するのかを客観的に見るようになりました。こんなふうに感じさせる本はなかなか無いと思います。

智慧を与える啓蒙の書 ★★★★☆
 たいへん豊かな書である。子どもばかりか大人も含めた人間存在について、智慧を与える啓蒙の書。

 悪、すなわち反価値と看做されているものやことに、どれほどの意義があるかを再発見させてくれる。善、それだけではうすっぺらい。たとえば「よい子」は人間的に豊かか。うそ、盗み、秘密などを自己消化してこそ、人間的にバランスのとれた大人になれるのではないか。死の際を見切った人間がより豊かな生を生きるように。

 ここには逆説がある。あるいは弁証法がある。「にもかかわらず」。これが宗教の本質だ。「死と再生」の秘密だ。
 創造は破壊を含んだものである。攻撃や暴力、性、引き蘢り(ネクラ)など、悪は抑圧されている。悪の抑圧は再生への道を閉ざし、人間を創造しない。