あなたなら、6歳の子どもに「bump」という言葉をどうやって説明するだろう? 『Scholastic First Dictionary』には次のように書かれている。
“1.A bump is a round place that is above the area around it. William got a bump on his head when he hit it on a low branch of a tree. When something has many bumps on it, we say it is bumpy. The country road was bumpy. 2.When you bump into something, your body hits somehting you didn't mean it to hit.”
(1、bumpというのは、あるところだけがそのまわりよりもまるくでっぱっているところをさします。木の枝にぶつかったウィリアムは、頭にこぶができた。でっぱったところがたくさんあるもののことを、でこぼこしているといいます。国道はでこぼこしていた。2、なにかにぶつかるというのは、当たるつもりのないものに身体が当たってしまうことをいいます)
まずまずだと思いませんか? 率直で、興味をそそられるこの辞書のいいところは、幼い読者たちが気軽に利用できること――つまり、言葉の定義が、年齢にふさわしい難易度に合わせた完璧な文章で書かれていること、一つ一つの語彙(ごい)の使用例として、簡単な文章が取り上げられていることにある。
見出し語は1500字以上、いずれも太字で明るい黄緑色で表示されている。『Scholastic First Dictionary』は、小学生程度の読解力――および興味――を目安として編集されているが、掲載語をある程度限定して、複雑になりすぎないよう工夫されているのも特徴。たとえば、「knitting」はないが、「kneel」「knife」「knight」は掲載されている。「Iguana」はなくても「igloo」は載っている。全224ページで、各ページに平均8個の言葉とその意味がおさめられている。また、1ページあたり最低2枚掲載されているカラー写真が、言葉の意味を理解する手助けとなる。こういった辞書の本当の価値は、子どもたちが辞書を引くという基本的な能力を身につけ、単語のつづりかた、発音のしかた、言葉の意味、文章の中での使い方、単語の活用形を覚え、そして新しい言葉を発見するための手引書としてどれくらい役立つかということにある。明解で色鮮やかなレイアウトに、子どもたちは決して飽くことなく心ゆくまで単語探しを楽しめるはず。将来有望な小さな読者には最適の贈り物だ!(5~8才児向け)