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企業戦略論【下】全社戦略編 競争優位の構築と持続

価格: ¥2,520
カテゴリ: 単行本
ブランド: ダイヤモンド社
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   原書は、アメリカのビジネススクールで近年評判が高い経営戦略論のテキストブック(教科書)である。経営戦略論は経営学の一分野であるが、多くの分野のなかでいま最も研究が活発だ。その理由は「経営資源に基づく戦略論」(Resource Based View、以下RBV)が影響力を高めているからだ。そのRBVの旗を振っている中心的人物が著者のバーニーである。

   本書の論述は、先行研究のレビューに基礎づけられた、アカデミックに健全なものである。が、記述は平易かつ説得的で、よく練られている。夥しい数の戦略事例が挿入されていて、それもおもしろい。内容は、「戦略とは何か」「パフォーマンス(成果)とは何か」「脅威および機会の分析」「企業の強みと弱み」の分析で構成されている。

   この巻は文字どおり基礎的な議論に充てられており、RBVの特色が一貫して出ているわけではない。例外は「企業の強みと弱み」を論じた第5章だ。企業の強みと弱みは伝統的な議論で頻繁にとりあげられてきたが、この章では明確にRBVの観点から、価値(V)、稀少性(R)、模倣可能性(I)、組織(O)の4要素でそれを分析するVRIOフレームワークが提唱されている。またVRIOを用いた例として、デル(パソコン)とソフトドリンク業界に関する秀逸な分析も出ている。本書の最もおもしろい箇所である。

   本書は3巻本の邦訳の1冊目だが、それでも300ページを超えるボリュームだ。それほど議論は包括的・体系的で、多岐にわたっている。概念的説明だけでなく事例も多く、論述はサービス精神にあふれている。標準的なテキストブックの執筆に著者が驚くべきエネルギーを注いだことが分かる。これは要するにプロが書いたテキストブックである。アメリカのビジネススクールが日本で通常考えられているよりアカデミックな性格が強いことを、読者は本書から感じとるだろう。(榊原清則)

これは本物の役立つ本です ★★★★★
バーニーの企業戦略論は「上」「中」「下」巻ともに読みましたが、大変役立つし、専門書でありながら分かりやすく書いてある本です。また各章の演習問題は、章の理解と課題発見と解決案に対する自己認識ができてとてもよい内容です。大学院のテキストとしても最高のものと思います。小林勇治
戦略論の体系的テキスト ★★★★★
経営学、MBAの発展に伴い今日はあまりに多くの戦略論が存在する。
ポーターやミンツバーグは戦略論の中でも屈指の著名人であるが、この両者を比較してもあまり共通した意見を言っているようには思えない。
では数多の戦略理論からどれをどのように用いるべきか。各名著を真剣に読むことである程度理解できるはずであるが、そのためには莫大な時間が必要である。
そのような時に重要なのがその莫大な文献をうまく体系立ててまとめているテキストであり、本書はその中でも群を抜いたテキストである。
多忙な方は本書を読めばこれまでの戦略論に関する基礎は十分であろう。

著者は内部資源アプローチ(RVB)の権威であり、本書もそれに則した作りとなっている。
内部資源アプローチとは企業の強みや弱みを活かして経営環境に打ち勝つ術を論じるもの、すなわち企業の経営資源に競争優位の源泉があるとしたもの。
これはポーターに代表されるポジショニングアプローチ、直面している経営環境から戦略を導き出す、つまり市場環境の中に競争優位の源泉があるとしたものとは異なる戦略論のように感じる。
しかしRVBは企業の強みを用いて市場に対処する方法、ポジショニングは市場に合わせた対処を論じるという関係があり、環境に対する二つの対処方法という意味で補完関係にあるといえ、本書でもポジショニングと内部資源の関係がわかりやすいようにまとめてある(理論的基礎は上巻)。
特に企業の強み、弱みに関した分析にVRIO分析(RVB)、企業の機会、脅威に関した分析に5forces(ポジショニング)を用いた分析を行って各目的毎に分析を行っており、戦略論の主流がどのように組み合わされるべきかを読み解くことができるであろう。
また戦略と言っても全社戦略や事業戦略といった分類があるが、本書は中巻で事業戦略、下巻で全社戦略についてまとめてあり、従来の経営者向け、事業部向けといった一部の人に対したテキストではないことも注目に値する。

もちろん莫大な戦略論の文献をたった一つのテキスト(とは言っても全900ページはあるわけだが)でまとめきることは不可能で、たとえば先にあげたミンツバーグの戦略論のようなものはあまり含まれていない。また当然ではあるが、近年注目されているダイナミックケイパビリティに関する言及はない。
このような欠点があるとは言え、数多の戦略論の中でも最も体系立てられた分野に関して言及しており、戦略「理論」のテキストとしてこれ以上優れたものは無いであろう。
言及した不足なものはこれを読んだ後補えばいいと考えられる。
最後に一点。まったく戦略論を知らない人が読むと分量に圧倒されてしまいかねないので、基礎的な戦略論もしくは経営学のテキストに目を通したことがあることが望ましいと思えます。
英語版と日本語版の構成の違い ★★★★★
英語版の説明に日本語版の説明や、レビューがそのまま引用されているようですが、英語版はすでに三版ですし、三部に分かれておらず、一冊ですので、混乱なさらないようにお気をつけください。
とにかくわかりやい。 ★★★★★
この本はとにかくわかりやすい。恥ずかしながら高校をやっと卒業しただけの私でも楽しく
読めました。豊富な具体例も盛り込まれており、自分の会社に当てはめながら読み進めました。
(訳者の方が素晴らしい)
読むほどに知的好奇心が満たされていきます。
もちろん一回、目を通しただけで内容が身につくわけではありません。繰り返し読み込んで
勉強していきたいと思っています。
参考書のようだ ★★★★★
忠実な翻訳であり、専門用語は英語も付しているのは誠実さを感じる。基本的には3冊全て読んだ方がよい。
事例を使ったオリジナルな内容も加筆して欲しいが、バーニーのテキストを正しく紹介するという意図だと思う。