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北朝鮮 秘密集会の夜―留学生が明かす“素顔”の祖国 (文春文庫)

価格: ¥489
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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活動家・李英和氏の原体験を形成する濃密な北朝鮮留学記 ★★★★★
北朝鮮の民主化活動家として知られる関西大学教授・李英和氏は、講師時代の91年に
祖国・北朝鮮への留学を果たす。現在その悪名を轟かせる彼の国だが、当時でも随分
酔狂な決断だったようだ。日本の大学研究者の留学としては後にも先にも初のことだ。

それはドタバタ劇の始まりだった。旅立つ前から様々な困難が山積、すったもんだの
末に北朝鮮にたどりつくも、その現実の前に希望に満ち溢れた留学生活は露と消えた。
訳の分からない宴会攻勢、粗末なホテルでの生活は盗聴つき、"案内員"による監視と
たかり、出だしから筆者の憤懣は頂点に達する。更に期待していたキャンパス生活も
許されない。つまり大学に通うことができず、ホテルの部屋での出張講義のみなのだ。
そして想像を絶する北朝鮮社会の実態。物がないため、闇物資の流通で成り立つ経済。
飢えに苦しむ人民、動かない工場、機能しない協同農場。密告が横行する警察国家で
あり、"成分"なる身分によって規定される階級社会。目の当たりにした祖国の寒々しい
有様に暗澹たる想いに沈む筆者。そんな中、帰還事業で帰国した親族や友人との再会、
婚約者の訪問や、親戚を尋ねての国内旅行など、忘れられない感激の出会いがあった。

そして何よりの出会いは、祖国を批判する民主派の平壌市民との集会であろう。思わぬ
きっかけから彼らの秘密会に招かれる筆者。問題意識を持ちつつも、隠れて情報交換
するしかない彼らに、筆者は祖国の民主化のために日本で尽力することを誓う。活動家・
李英和氏の原体験とも云える北朝鮮留学記は、読者を引きつけて止むことがない。
密かな交流 ★★★★☆
日本から北朝鮮に「留学された」、現在関西大学教授である、李英和先生の「留学手記」である。

北朝鮮が李先生の「留学」を受け入れながらも、2回しか「正式留学先へ」行かせず、李先生が滞在するホテルへ教授が出張講義をする(しかも盗聴付き)、というかなり異質な留学生活が述べられている。北朝鮮もトンチンカンなことをするものだ。

また案内員(監視員)によるタカリの様子は相当生々しい。

秘密集会での会話に関する記述が延々続くかと思ったが、最後の方の1章だけである。

なお、解説を佐々木譲が書いていて、興味深い。

現地に住んでから言える説得力 ★★★★★
日本から初めて北朝鮮に留学した筆者だからこそ言える説得力。
表面だけを観光した他の本とは全然違う奥の深さを感じる