表題の作品よりも…….
★★★★☆
子孫の方が再構成された内容を、新しく別の方が翻訳されているのですね。
表題の作品では、他の方が書かれている通り、マドレーヌの素性が分かります(私は最初複雑な気持ちになっちゃっいました)。
絵を見てるだけで、もうマドレーヌワールドが広がって嬉しいかぎり。
が、声を出して読むと愉しい、今までのシリーズのわくわく感がわたしにはいまひとつ。
『びっくり』が物足りないのか、独特のリズム感や韻の踏み方が違うからか……。
訳語の選び方に違和感を感じたものがありました。
以前の作品でなくてはならない「もうちょうえん」を意識してのことだろうとは思うんですが。
お話としては、一転、他の二つはじんわり深く、大人の寓話的。
絵のすばらしさも相まって、大人の私がなんども読みたくなる、
子どもに詠んでやりたくなる作品でした。
生活に疲れたあなたにもおすすめしたい、といった感じでしょうか。
原作者の人間への、人生へのまなざしを感じて、こういうひとが書いていたのか、
というのを感じられます。
なので、限りなく☆五つに近い、四つです。
マドレーヌの謎の生い立ちがわかる
★★★★☆
この作品はベーメルマンスの孫が、祖父の残したアメリカのマドレーヌ、テキサスのマドレーヌのクリスマス(未出版)をもとにいくつかのイラストをふやして作った物だそうです。マドレーヌがアメリカ生まれで、やはり孤児でなく、かなりのお嬢様であることが、はっきりわかってちょっとうれしいです。(長年の謎であった)後半のお話はマドレーヌとは無関係です。
お母さんも楽しめるマドレーヌちゃん
★★★★☆
2歳と4歳の男の子がおり、読み聞かせをしていますがこの本はまずはマドレーヌファンのママか、ベーメルマンスの絵のファン向きかなあ、と思います。「ひいおじいちゃん」「遺産」「遺言書」なんていうのがかなり子供には説明も理解も難しい???かと。しかしながらアメリカらしい光景のイラストは他のシリーズと同様に息子が「大きくなったら行ってみたい外国というところ」にしっかりインプットされました。江国香織さんの独特な訳を読むのは私自身もお気に入りです。大事に長く子供に読ませたい本です。ちなみに少し厚めの本でしたが半分がマドレーヌちゃんで後はクリスマスにちなんだベーメルマンスの他の絵本です。ニューヨークが好きならワクワクすると思います。