少々、辛気くさい雰囲気もあって勿論お好きではない方もおられるでしょう。でも、呪いをかけられ眠る姫の物語の絵にはこのくらいの暗さも合うと思います。描きこまれすぎていない、余白の多さも好きです。読み手が空想する隙間がたくさんあるようで、ゆったり楽しめます。
そして、お話のあちこちに猫がさりげなくいます。フェリクス・ホフマンさんのお嬢さんが猫が好きだったから、お嬢さんのために描き入れたのだとか。絵に助けられ、隅々まで味わってゆっくり物語に浸ることが出来る絵本だと思います。お気に入りの一冊です。