カルピス(ハウス食品)劇場にならなかったのが不思議な名作
★★★★★
英国。時の止まった館、荒れ果てた庭園…。家族をなくしたメアリーを迎えたのは、妻の死から立ち直れぬおじと、神経質な青白い少年、コリン。いじっぱりのメアリーと、わがままで過保護にされてきたコリンのふたりが見つけた「秘密の花園」。ふたりの手によってだんだんもとの姿を取り戻していく庭園。荒野の風にあたって、みるみるうちに元気になっていくこどもたち。どんどん食欲を増すふたりの食べっぷりが見事。「イギリスの食事はまずい」なんて言いますが、この本の食べ物はみんな美味しそうです!
お館の使用人親子が、コリンとメアリーになにが必要か、的確に見抜いてさりげなくサポート。足らない食事まで差し入れちゃうんですから、あちらの使用人はずいぶん面倒見がよく、食べ物もたくさんあったんだなあと、つい日本の「奉公」とくらべてしまいます。
お屋敷も庭も荒野もこどもも、そして大人も元気で豊かになる、そんな物語です。(映画もドレスやお館が素敵なので参考にどうぞ。)