この本の舞台は、第2巻「豆つぶほどのちいさな犬」から数年（？）経っています。
第二巻で見張り役であったフエフキも、マメイヌ隊隊長、クマンバチ隊隊長などの重要ポストに着き、大活躍しています。
物語は、コロボックルの開発した「オーニソプター（はばたき式飛行機）」の試験飛行中に、「もず」に襲われた“ミツバチぼうや”が墜落し、行方不明になってしまう。“ミツバチぼうや”は無事なのか、どこへ消えてしまったのか…。それぞれのコロボックルの性格や特徴がきめ細かく描かれていて、読み始めたら止まりません。
また、既に「豆つぶほどのちいさな犬」を堪能した読者には、嬉しいエピソードもあります。
（ネタばれになりますので、既に「豆つぶほどのちいさな犬」を読んでいて手元に「星から落ちた小さな人」を持っている人だけ楽しんでください。）
第3章「臨時マメイヌ隊員」の章の「3」の17行目。
「豆つぶほどの小さなな犬」を既に読んでいる読者は、「おぉぉぉぉっ、そっかぁ〜」と膝を打って感動してください。
こんなに素敵な出来事を、まるで何でも無い事の様に、さらりと書いてしまう佐藤さとる先生というのは、すごい人です。
こんなきめ細やかさ、さりげなさも、コロボックルシリーズの魅力ですね。

新型飛行機の試験運行の日、百舌に襲われて地上に落下してしまったミツバチさん。
本来ならすばしこく捕まる事の無いコロボックルが、人間の子供に捕まってしまった！
これは「矢じるしの先っぽの国、コロボックル小国」始まって以来の大ピンチ。

せいたかさんとおチビ先生の娘であるおチャメさんも大活躍のコロボックル童話集3巻です。

本当に大好きなシリーズで地図を広げては、コロボックル国を探したりしていました。
私の中ではコロボックルは実在しています。
ぜひ、お子さんに手にとって欲しい本です。