インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

はせがわくんきらいや

価格: ¥1,728
カテゴリ: 大型本
ブランド: 復刊ドットコム
Amazon.co.jpで確認
こども同士の公平は ★★★★★
森永砒素ミルク事件で発達障害の被害にあった「はせがわくん」がクラスのみんなに迷惑をかけながら成長していくお話。
クラスメイトは「はせがわくんきらいや」と言いながら世話をしています。
障害者を特別扱いしないで世話のかかることは世話がかかると率直に言ってしまうのも公平なことかなぁと思えます。
大人、教育界の人達に読んでほしい ★★★☆☆
「はせがわくんきらいや」と公然と言い放ちながらも
はせがわくんの家に遊びに行き、いやいやながらも面倒をみる。

障害者教育やイジメについて「差別はダメだ!」という上から目線ではなく
差別する側、される側の両者の心をきちんと書いている本。
「臭いものには蓋を〜」が本心で「イジメ ゼロ」を掲げる
教育界の方々に読んで欲しい一冊。

モデルの華恵ちゃんも「小学生日記」で紹介しています
「きらいや」と言いながら関係を持ち続ける友達のすばらしさ ★★★★★
 「きらいや」という表現は大変きついが、「きらいや、きらいや」と言いながら、はせがわくんとずっと関わりを持ち続けるこの級友に温かさを感じた。ほんとうに嫌いなら、かかわらなければいい。でも、そうはしない。変に同情もしない。
 障害のある人や弱い立場にある人とのかかわり方を学んだ。へんに同情したり、偽善者ぶって手助けをしたりするのではなく、そっと寄り添うことがたいせつなのだ。
 物語の構成も見事。
別冊太陽の絵本作家を読んで ★★★★★
この本に興味を持ちました。図書館で借りて、やっぱりいいと思ったので、購入を決めました。森永砒素ミルク事件のことを、忘れかけている大人に、そして、知らない子供たちに読んでほしいです。予防接種、薬害HIV、フッ素など、他人のことでなく、自分に置き換えて考えなきゃ、自分や子、孫の代にまで影響するんですよね。
絵本の秘めた豊かな可能性 ★★★★★
 「ぼく」と「はせがわくん」とのつきあいは幼稚園のころから。いま二人は小学生だけど、「はせがわくん」はとってもトロくて、野球も山登りもへったくそ。女の子みたいにピアノを習い始めた「はせがわくん」のことが「ぼく」はますますキライになります。でも、そんな「めちゃくちゃ」な「はせがわくん」には実は生まれたときに出くわしてしまった悲しい事件があったのです。

 本書は1975年に出版された絵本を2003年に復刊したものです。
 「はせがわくん」が出くわした事件とは、昭和30年の森永ヒ素入りミルク事件です。私が生まれるはるか前の話ではありますが、私も母からこの話は聞いたことがあります。来年2005年で事件から50年が経過することになりますが、これは戦後の大量生産経済のひずみが生み出した企業犯罪事件の走りともいえるのではないでしょうか。

 本書の絵はモノトーンの版画で実に素朴に描かれています。
 そして本文には関西弁の奇妙に滑稽な文体で「はせがわくんきらいや」とはっきり書かれているのですが、「ぼく」が「はせがわくん」に寄せる独特の友愛の念が行間のそこかしこに滲み出ているのです。その心情表現の見事さに心打たれます。

 障害者への差別を大上段から戒めるという作風は全く見られません。むしろ、「はせがわくん」のような子供を2万人も生んでしまった乳製品メーカーに対して、静かではあるけれど厳しい眼差しを向けているといった様子があります。

 森永ヒ素入りミルクという事件がどんな社会的衝撃を与えたのかについて、そして森永に続く数多くの「企業の犯罪」について考えるきっかけになる書といえるでしょう。絵本といえどもあなどれません。

 第2、第3の「はせがわくん」を生まないために私たちには何ができるのか。
 絵本が様々な可能性を秘めた表現手段であるのだということにも思いを馳せる読書でした。