「ああ、おら はたらいてもはたらいても、だめなんやなあ。」というつぶやきは、働くことの大切さを教える前に、子供に教えてもいいのかなあと思いながら、読み聞かせた。話は子供向けの体裁は取っているが、底に流れているのは、だいかんしょのおやくにんの描写から推察するに、お上に対する庶民の怒り、抵抗である。今も昔も変わらないんだなあと感じた。
子供には、まだそういうことはわからないかもしれないが、色々な視点があることを何となく感じ取ってくれれば良いのだがと思った。
なお、この「むかしむかし絵本」のシリーズは、全国学校図書館協議会選定図書になっているようです。