数とは
★★★★★
物理学、自動制御、電磁気学などを勉強する上で必要となる数学が網羅されている。
入門なので、より詳しくは、「さらに勉強するために」にある文献にあたることになる。
わかりやすく、重要ではあるが簡単なところを集めている。
どこからの引用か忘れたが、みひらきに次のように自分で手書きの記録がある。
「数とは存在と無を繰り返し、様々な演算の結果得られる物を表現する方法である。そこには演算方法を含んでいる。巻数とはまさしく演算を含む数である。」
復習用に!
★★★★☆
微分積分、線形代数、フーリエ関数、微分方程式など大学(理系)初年度位に学ぶ数学について、物理で最低限必要な数式が集められています。また、証明や解説が非常に丁寧なので、一度これらの分野を学んだ人は、時間を掛けずに読めると思います。本書が最も優れているのは、殆どの数式に物理の応用例が掲載されているので、その数式がどのような応用性を持っているのかが分かることです。基礎事項に絞っているので、数学の面白さは感じられないかもしれませんが、数学の利便性が分かる参考書だと思います。
物理数学が「苦手」なら一読を!
★★★★★
『物理入門コース』のシリーズの物理数学に当たる本です。
なお、対応した演習書も存在します。
私は院試対策に演習書とあわせて購入しました。
やってみて気づいた特徴、長所、短所をあげたいと思います。
構成は、
線形代数、常微分方程式、
ベクトル解析、多重積分(面積分、線積分)、
フーリエ展開(級数)、偏微分方程式
となります。
やはり内容は丁寧で、大学初学年の微分積分学があれば
じっくり計算をたどって最後まで読むことはできるでしょう。
ただ数学なので演習は必要です。
本書について気に入っている点は、本書や演習書の問題の選び方です。
物理数学は基本的に「物理の問題を解くための数学」であると思います。
本書はいろいろな物理分野から、その単元に関連した問題を選んでおり
物理に少し興味のある学生なら、演習はそれほど苦にはならないと思いますよ。
私にはありがたい本でした。2次元熱伝導方程式は院試にも出ましたし。(おかげで解けました)
(短所)
* 物理数学は本書で終わりではありません。本書にない内容では
・複素関数論
・特殊関数
・ラプラス変換
などが重要なものとして残っています。
ですが、本書は物理数学の基礎をマスターするにはいい本だと思うので、
残りの分野は必要になったら参考書を開けるのでいいのではないでしょうか?
* 第2章 線形代数がわかりにくかった。
だいたい1冊かかる内容を1章分でやろうとしているので、必要な内容、演習が足りないのではないかと感じた。
特に第2章最後にある「テンソル」は、わかりにくかったので、初読の際には飛ばしてしまいました。
物理数学の基本
★★★★☆
本書は物理数学の本当に基礎的な部分をまとめたものである。本書だけでも読めないことはないので一通り読めば基本はできたと思っていい。本書で不足と感じる部分は適当な他書で補えばいい。
物理数学の入門書の決定版
★★★★☆
物理数学という雑多な内容をコンパクトにまとめた良著である。
物理に限らず、専門書は難しいものが多い。それはなぜか?
理由の一つは、本を著者が、書く側の論理で書いている本が多いからである。
高校までと違い、大学の教員は実は教育者としては素人なのである。つまり、大学教員の資格や試験というものがない。だから、往々にして専門書と言う物は著者の独善的な産物になりがちなのである。
その点、この本は読む側にたって書かれているからわかりやすいし使いやすい。ただし、この本は飽くまで入門書である。大学3年以上になるともっと専門的な本を読まなければならない。