当初大英和の語源欄をまとめただけのようにも思えたが・・・
★★★☆☆
当該書籍の「はしがき」」に、「執筆に際して参考にした書物は巻末の文献にあるとおりだが、とりわけ中島文雄・寺澤芳雄共編『英語語源小辞典』(1964)とT.F.Hoad:The Concise Oxford Dictionary of English Etymology をたえず座右に置いて相談相手とした。」とあります。
研究社英和大辞典には語源欄がありますが、そこでは、たいへん小さな文字ですが語彙がラテン語やギリシャ語などからどのように推移してきたかが記号(L,G,〉=など)で記されています。それが当該書籍ではカタカナ等で(ラ、ギ、など)記されています。
当該辞典は、当初、大英和の語源欄をのみまとめただけの辞書のようにも思えますが、長く利用していますと、実はそうではなく、さらには研究社、三省堂の語源辞典にはない情報も記載され、関連語とのつながりを多く指摘していることに気づかされます。
また、当該辞典は(研究社、三省堂の語源辞典に比べて)活字が大きく、辞書本体もハンディーなので、見易く、参照するよう指示されている他の語彙をすばやく確認できるので重宝です。
(当初、星を三つとしましたが、長く利用いたしますと、五つでよいように思います。)