変な公式を使うのではなく、文章を読む為の思考過程が丁寧に解説されています。特に「論説」の読み方がよいと思います。
基本は形式段落毎の要約から、全体の要約に至ります。接続詞に注目するなど言語技術の要素もふんだんに入っており、読解の集大成とも言えるでしょう。
「出口の変なテクニックとはちがい」とコメントされる方もいますが、私は本書の論理の追い方は基本的には出口と同じではないかと思います。つまり、文中に散在する論旨を探し、筆者の主張を見極めるというアプローチが出口と同じではないかと思われます。いずれにしても、良い本です。
ただし、ある程度読解力がないと読めないのではないかと思われます。国語嫌いの高校生より、難関校を目指す、国語が伸び悩んでいる高校生にお薦めします。
現代文をただ無機質の死んだものにせず
筆者と、出題者と、そしてその文章と死ぬ気で格闘する
現代文と格闘する これがこの科目の難しいところでもあり醍醐味である
文系なら必ず読んでほしい良書