なんとなくまわりくどい名前といい、古めかしい屏風という形態といい、とっつきにくさを感じてしまうのが洛中洛外図というジャンルですが、この本は”とっつきにくさ”を感じている人にこそ読んで欲しいかも。こういった作品の”楽しみ方指南”ともいうべき本です。清水寺など今も残る名所を探すも良し、好き勝手なことをしている人々をのぞき見るも良し。まさに『町の賑わいが聞こえて』きます。コラムも多いので当時の社会風俗などの知識もしっかり取り入れられます。