真珠湾攻撃やミッドウェー会戦ならまだしも、最初は
スターリングラードの戦いなんてあまりイメージが湧かないと
思っていたけど、本書はとても読み易いノンフィクションに仕上がってて、
あまり戦史に詳しくない方が読んでも興味深い作品になっていると思います。
淡々とした語り口が逆に戦争の悲惨さを感じさせ、
文章にたくさん引用されている前線の兵士たちの手紙や証言といった
生の声がそれに一役買っています。
単なる戦史ものの枠を超え、戦争が本当に恐ろしいということ、
人が犯してきた愚行の数々など、歴史を振り返る上で色々
考えさせられる内容でした。