日頃意識下にあるものを顕在化させてくれる本
★★★★☆
著者の野田氏が新聞、雑誌などに寄稿した非常に広範な領域
(宗教、政治、歴史〜教育等)のコラムを再編集した書です。
取り扱う範囲は広いですが、野田氏の姿勢は一貫して日本政府の
全体主義的な主張を批判的な目で洞察しつづけています。
なるほどと思う点がある反面、一点の誉めるべき場所がない政府の
国民である私達も同時に批判されており、身を正す思いになります。
批判だけでなく、具体的な方向を示している野田氏は自分自身のことも
常に批判的立場から問い直しつづけているとのことですが、正に
この本からは、その強い意思を感じ取ることができると思います。