エメラルド色の不思議な空、全てを囲む高い壁、西洋風の中にも東洋が入り混じった街の建物、街のはずれにある灰羽連盟、駆け足でやってくる冷たい冬。過ぎ越しの祭り。
魅力的な舞台で行われるもの悲しく、切ない物語は心に染み渡ります。この世界の住人の一人として彼女らを見守っていると、最後は言い表しようのない感情の中、彼女らを祝福する事が出来ると思います。
死すべき時を間違った者達へ与えられたモラトリアム。しかしそこに悲壮感はない。西洋的なイコンを使った、しかし極めて東洋的な御伽噺。