全６話，全体の構成がこれほど巧みな作品は稀有だと思います．
（作る側には，不確定な部分があったとは思いますが）

どんな映画も，ハードルを上げて観ると大して面白く感られませんが，この作品では第１話で，作品に対する観客のハードルを極限まで下げることに成功しています．
１話を見て油断してた観客は，２，３話で「おや？」と思い，その後に訪れる怒涛の展開で，すっかりこの作品の虜にされてしまいます．そして，最終回の大団円は涙なくして見ることはできないでしょう．
全６話の巧みな構成には拍手を送りたいです．

また，身近な日常を取り入れたＳＦ描写（実名の入った自動販売機，新幹線のアナウンス等）も素晴らしいです．
唯一の難点を挙げるとすれば，不要なお色気シーンでしょうか．

十万部売れたとゆう最近の「ほしのこえ」の元ネタ。
製作会社GAINAXの経営危機を救うためとにかくうれそうな要素を全部詰め込んだ、と言われているが、本当なんだろうか？
とにかく、スポ根、エースをねらえ、学園、美少女、ドジっ娘、ちょっとエロ、ロボット、SF、宇宙、ワープ、相対性理論、宇宙戦争、宇宙怪獣、マッハバロン、ゲッターロボなどのTVアニメ世代が好きな要素がてんこ盛り。
はまりましたね。
これのCDもおもしろい。ラジオドラマとか。
このアニメから、日本のリアルな描写を作品中に入れ込むようになった。こたつとか自販機とか電柱とか銭湯とかタライのケロヨンとか目覚まし時計とかクラシックなアナログ表示計器とか。
それまでのSFアニメはどちらかとゆうと無国籍未来を心がけるように作られていたが、この作品ではリアルな日本的日常を持ち込むことによって、作品世界をより視聴者にとって身近なものにすることに成功している。

　おもしろかった！　ほほ〜〜〜〜〜。
　その後のアニメの多くが影響を受けていることがよく分かった。グレンラガンも、ガンダムシリーズも、色々！　1988年のアニメとはねぇ、すごいなあ。やっぱりガイナックスって映像表現を試行錯誤してる。
　物語はけっこうそりゃないだろってストーリーや設定だけど、演技やキャラの動きであり得そうって思わせられた。科学色強い演出も効果ありでは。宇宙怪獣は、そりゃちょっと時代を感じたけど…。宇宙怪獣はなんであのデザインであの設定なんだか。ナウシカへのオマージュ？
　第5話は特にすごい！！　何度も見てしまった。キメシーンの連発！！　そしてかっこいい！！
　音楽も良かった。

友人に、「何か面白いアニメはない？」と聞かれたら
そいつがオタク的なものは全拒否！って奴じゃない限り
私はこの作品を一番に薦めることにしてます。
非常に快楽原則に忠実に作られていて、後半３話のストーリーの完成度と
そこからもたらされる爽快感・感動は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」とか「E・T」とかの往年のハリウッドの名作映画にも劣らないと思います。
特にラストシーンは純粋なSF作品としても稀に見る名シーンと言えるんじゃないでしょうか。

・・と暴言を吐きたいのです。
だって、これがあるから、薦めづらいのだもの。

宇宙怪獣と人類の生存を賭けた壮大なチキンレース。
広めのコート(天文単位)で勝負する熱血スポ根。

・・・なんかズレた表現になってますね。
何故ズレるかというと、

『うさぎ跳びとエロ、そして隣屋まで響きそうで怖い、叫ぶようなキメ台詞以外のガンバスターが大好きだ！』

という私の傲慢な思い上がりが治らない為です。

宇宙怪獣。
大きな魚に襲われる小魚の気持ちが理解出来るようになりました。
"ウラシマ効果"と"適わぬ恋"って、傍で見る限りはいいですよね。せつなくて。