都会を捨て、北海道の富良野の奥地で生活を営む黒板五郎と、彼の2人の子供たちの成長、そして周囲の人々の人生をも描いていく人気ドラマシリーズのスペシャル版第5作。蛍を富良野の病院に就職させたい五郎だったが、蛍本人は恋人の発案でもある札幌行きとの間で揺れる。純は東京のガソリンスタンドで働きながら、知り合った女の子を妊娠させてしまう。子供たちを心配しつつも、これまで以上に控えめに、親元を巣立っていく彼らを静かに見守る五郎の姿が胸を打つ。また、正吉、こごみ、さらには五郎の妻で純と蛍の母である令子といった懐かしい人々も登場、シリーズのある段階での集大成的な側面も持つ作品である。(田中 元)
東京編と北海道編の落差
★★★★☆
私は一貫して、純が中心の東京を中心とした「北の国から」(帰郷、巣立ち)を評価していない。
本作では、東京を舞台とした、純と「とろ子」の恋愛があまりにも不自然なのだ。
私は北海道出身であり、北海道の純の恋愛(純と玲、純とシュウ)などは「ありそう」と思うことができる。
しかし、大学ならまだしも、東京で社会人として生活している2人として、純と「とろ子」の馴れ初めや恋愛の推移はあまりにも不自然だ。
ところが、純が北海道に帰ってからは、純の雰囲気も一変頼もしくなり、北海道の風情も相まって、まさに「北の国から」になる。
純の成長を描いていると言えばばそれまでだが、私にはその落差は不要に思えた。
純は東京で良い学校に行くでもなく、その後東京でなければならない仕事につくわけでもない。やはり「帰郷」「巣立ち」で、東京に憧れていたわけではない純が東京で生活していたのは不自然しか思えない。
元気吸われるゥー…
★☆☆☆☆
裕木奈江が可愛くて観てみたが、とうとう…やっぱり…辛かった・・・
前作も(このシリーズは全部)そうだったが、どうにも救いようが無い。観てるこっちが悲しくなる。もどかしくなる(画面に割り込んで「何テレッとしてんだ!!」と怒鳴りたくなる)観てると元気がドンドン吸われていく・・・観た後は「ドカーッ…」と疲れる…観るととても疲れる作品だ。もう二度と見ないだろう。
北の国からは個人的には92まで
★★★★★
北の国からのスペシャルも92で5作目。
本作は純とタマ子(裕木奈江)の恋の描写がとても鮮やか。
おっとり気味な純と、おしゃべりで陽気なタマ子の二人は
北の国からのベストカップルって思うほど、本当にお似合でした。
ただ、ガソリンスタンドのバイト仲間に口笛で
熱愛ぶりを冷やかされるシーンは正直バカっぽかった。
みていて恥ずかしかった、あれさえなければなんて思う。
他方で同じ作品のビデオをレンタルし、れいちゃんと遠距離恋愛を重ねるシーンは微笑ましい^^
95からは個人的にはあまり好きではなく、92が純粋に
楽しめた「北の国から」の最後の作品となりました。
蛍のモノローグが聞ける
★★★☆☆
北の国からというと主人公純の語りが大きなポイントなんだけれども、この作品では、蛍が主人公のパートは蛍が語りをしています。「お兄ちゃん、私たちって・・・勝手よね・・・」とか。蛍のモノローグはびっくりする程、陰気なんだけれども、意外と物語の展開にはあってる気がします。それとこの作品の特徴は8年ぶりに正吉が再登場する点かな。久しぶりに全レギュラー勢揃いって感じですな。ちなみに再登場シーンは恋の密会のために男(緒方直人)のもとへ通う途中の蛍と、電車の中でばったり。蛍のことが好きなのに皮肉な再会だなぁ。
一番良かった
★★★★★
「巣立ち」は全作品の中でも特別抜きん出た知名度ではないけれど、自分の中では最も印象に残っている作品だ。年齢的には純よりわずかに年下という私の年齢のせいもあろうが、この作品がちょうどこのような作品に多感な年だったせもあった。
そういうわけでそれ以前の作品は全く見た事が無かったのだが、結構すんなりと話に入っていけた。本作品は蛍は殆ど出演しておらず、純と北海道の五郎を軸に展開している。「初恋」で上京した後→「帰郷」→「巣立ち」と事実上東京をメインとしたロケの最終章ともなった作品だ。ガススタンドで働く純という設定も都会の苦労が伝わってきた。相手の子を妊娠させて、五郎が謝りに上京する時、普通ならば現金を持っていくところを南瓜をもっていくシーンは泣けた。