新学期の朝、駅で出会った新任の生物教師・羽村隆夫(真田広之)と生徒・二宮繭(桜井幸子)。2人の禁じられた恋愛ドラマを軸に、息詰まる雰囲気の中で精神的フェティシズムともいうべき物語が展開する。極限まで追いつめられた、張りつめた糸を渡るような感覚、それでいて純粋な高校時代・学生時代の感覚を見事に画面に再現しており、きわどい題材を扱っている作品であるのにもかかわらずどこか懐かしく切ない雰囲気を味わえる。(田中 元)