私の場合は、(人文社会系の)翻訳などのさいにパソコンに入れたCDロム版を便利に使っております。研究社のリーダーズ・リーダーズプラスのCDロム版のほうが合成語などが多く見つかるようですが、重要語の用例・用法などではランダムハウスに負けます。
もっとも、どのような辞書にしても、実際の英語の言い回しのバリエーションを尽くしているわけではありません。ある場面におけるある言い回しを実際に日本語に置き換えてみると、英和辞典の語義説明やそこにある日本語だけでは足りないこともままあります。しかしこれは読み手・訳者の側の工夫にかかっている問題。(これらについてはロングマンなどの英英辞書が参考になります)。いずれにせよ、そうした読解の工夫の基本的出発点としては、この小学館ランダムハウス(のCDロム)をオススメします。
アメリカ、オハイオ州立刑務所を見学していた時、気がついた事は、警官の階級章であった。陸軍少佐の物と同じだった。部下の警官がその人を"Major"と呼んだ。はてな?小説に出てくる階級名に、"major"なんて無かったな、と思い、帰国後、この辞書を見た。Eureka! ちゃんと警察官の階級が載っているではないか。policemanの項を見ると"major"は警視となっていた。英語の小説で未だ"major"と言う階級に言及した物を見たことはないが、実際この耳と目で体験した事がこの辞書にあったのである。
Jeffrey Archerの"Eleventh Commandment"と言うタイトルが気になった。この辞書を見ると、Thou shalt not be found out."等と記述がある。それでこの小説を読み終えた時、納得した。この単語は、現在日本で発行されている辞書では、この辞書と、同じ小学館のプログレッシブ英和辞典しか載っていない。
この辞書は私の宝物の一つになっている。