インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

黒い季節 (角川文庫)

価格: ¥700
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店(角川グループパブリッシング)
Amazon.co.jpで確認
作品自体にある種のエネルギーが感じられるが...... ★★☆☆☆
「天地明察」で一躍有名となった作者の若き日のデビュー作。陰陽思想を背景とする<闇>の世界の一族間の闘いと、ヤクザという<裏>の抗争の世界が重なり合い、それが一枚の絵画の<鬼気>の世界の闘いに収束するという構想の作品。

作者の"あとがき"にあるように、若書きの感は否めず、全体構成や登場人物(鬼や霊を含む)間の関係設定も未熟で、物語に求心力がない。伝奇ロマンや人物の因果譚としても弱い。ただし、作品自体にある種のエネルギーが感じられるが、これは本作執筆当時の作者自身の鬱屈したエネルギーの反映なのだろう。この辺は、先の"あとがき"に詳しく、本作の読み所は"あとがき"にあるとさえ言える。文章の一部には現在を思わせる冴えも感じる。作者のファンにとっては、若き日の作者を知るという意味で貴重な作品か。
作者の創作に対する強い思いが伝わってくる。 ★★★★☆
冲方丁氏の処女作であり、スニーカー文庫大賞の受賞作。作者が高校卒業〜大学進学への節目に、なにかを成し遂げたいと挑んだ数々のトライの結晶だそうだ.ワナビーではないが、自分にはできるはず、ただやらないだけ、または、ただやみくもに憧れの対照の物まねを書き散らかすのではなく、何かを作り出したいという情熱に突き動かされて、自分が惹かれていた暦学、神道思想などをベースに、やくざの抗争と陰陽、異形の世界をうまく結びつけ、エンターテイメントとして完成させている.なにより後半の異世界での格闘における作者のイマジネーションには感嘆させられた.少しまちがえば、チンけなファンタジーになりそうなところを、どろどろとしたヒトの業を組み入れることで、話の核が出来上がっているところがすばらしい.
著者の処女作の新装版。ファンならばあとがきも必読。 ★★★★☆

『マルドゥック・スクランブル』の著者の処女作。といっても実際に読んだのは最初の出版の10年後に新装版として出版されたもの。

あとがきによれば、著者はこれを18歳の時に書いたらしい。読みづらかったけど、ほとばしるような熱気のこもった文章で、著者の才能のきらめきが感じられる。

話の内容は、やくざの抗争に神道ネタを絡めたもの。血と暴力に彩られ、人間の心の奥に潜む闇を描く。
彼は当時からこういう人間の闇を描くのがうまかったんだ、と感心した。

著者の10年後のあとがきも、創作活動の苦労も書かれていて、興味深い。
「裏社会」と「裏の裏の世界」が重なるとき ★★★★★
ヤクザの秩序で成り立つ「裏社会」、そして、呪術(?)・密教(?)の秩序で成り立つ「裏の裏の世界」。そんな2つの世界が入り乱れ、激突します。

天から降ってきた謎の少年を助けた、ヤクザの実力者。
ライバル関係にあるヤクザには、謎の少年を追う「裏の裏の」美女がつく。
さらに、謎の少年を守ろうとする女性は、鍵となる「謎の絵」を探す男と組む。
ヤクザの争いと「裏の裏の世界」の争いが、重なり繰り広げられます。

呪術とも、密教の術ともつかない技(わたしが、わからないだけだと思いますが・・・)での戦いや、ヤクザ間の陰謀が繰り広げられます。

技の描写や「裏の裏の世界」の説明が、爆発的です。とても想像力が及ばない・・・なんて部分も多々ありましたが、それもまた楽しめるものでした。
ストーリーも緊迫感があって、先が気になって、気になって、、でした。

ロマンスあり、また、登場人物もみな個性豊かで一人一人目が離せません。
意気込みが凄い ★★★★☆
~ マルドゥックスクランブルで一躍有名になった(?)、冲方丁氏の処女作品。 
陰陽五行思想、神道、仏教から様々のモティーフを引用し、のっけから、魔、天牛法、乾宮、護法、e.t.c.~~ と、一切の説明なしに突っ走っていく。(目次からして、魎、魍、魅、魑、鬼、と、各章のタイトルが鬼ずくしなのだ・・・)複数の人物、組織や勢力の思惑と視点が絡み合いながら事態は進行していく。
~~
 極道の跡目抗争というこの国の裏。鬼気と呪法の統べるこの国の闇。二つの<影の世界>が互いにそれと知らず接点を持とうとするなか、言の魄(ことのはく)によって出会う誠と戊。  それぞれが抱える宿業、因縁、そして強さと弱さ・・・。
~~
 と、こう書いてしまうとひたすら重苦しくてどろどろな感じだが、決してそんな風ではないのだ。(一部に例外はあるだろうけれど) 巫器と護法によるアクションシーンは何ともいえない緊張感とスピード感があるし、常にギリギリの危うさをみせるストーリー運びなど、上手いと感じさせてくれる。 
~~
 また、ルビを多用した言葉遊びなども楽しい。(やはりこの辺りの、切れ/センスは最新刊の方に軍配が上がるが)
~~
 ただ、登場人物の心理変化が今ひとつ滑らかにいかない印象があったり、そこかしこに散りばめられた伏線が回収しきれていないなどの点もある。(尤も、ラストからして次作を予感させるなど、敢えて回収しきらない意志は明確なのかも知れないが)
~~
 しかし、読者をぐいぐいと作品世界へ引き込んでいく筆力は圧巻。確かに粗削りな面もあるけれど、氏のデビュー作、一読の価値ありです。~
作品自体にある種のエネルギーが感じられるが...... ★★☆☆☆
「天地明察」で一躍有名となった作者の若き日のデビュー作。陰陽思想を背景とする<闇>の世界の一族間の闘いと、ヤクザという<裏>の抗争の世界が重なり合い、それが一枚の絵画の<鬼気>の世界の闘いに収束するという構想の作品。

作者の"あとがき"にあるように、若書きの感は否めず、全体構成や登場人物(鬼や霊を含む)間の関係設定も未熟で、物語に求心力がない。伝奇ロマンや人物の因果譚としても弱い。ただし、作品自体にある種のエネルギーが感じられるが、これは本作執筆当時の作者自身の鬱屈したエネルギーの反映なのだろう。この辺は、先の"あとがき"に詳しく、本作の読み所は"あとがき"にあるとさえ言える。文章の一部には現在を思わせる冴えも感じる。作者のファンにとっては、若き日の作者を知るという意味で貴重な作品か。
作者の創作に対する強い思いが伝わってくる。 ★★★★☆
冲方丁氏の処女作であり、スニーカー文庫大賞の受賞作。作者が高校卒業〜大学進学への節目に、なにかを成し遂げたいと挑んだ数々のトライの結晶だそうだ.ワナビーではないが、自分にはできるはず、ただやらないだけ、または、ただやみくもに憧れの対照の物まねを書き散らかすのではなく、何かを作り出したいという情熱に突き動かされて、自分が惹かれていた暦学、神道思想などをベースに、やくざの抗争と陰陽、異形の世界をうまく結びつけ、エンターテイメントとして完成させている.なにより後半の異世界での格闘における作者のイマジネーションには感嘆させられた.少しまちがえば、チンけなファンタジーになりそうなところを、どろどろとしたヒトの業を組み入れることで、話の核が出来上がっているところがすばらしい.
著者の処女作の新装版。ファンならばあとがきも必読。 ★★★★☆

『マルドゥック・スクランブル』の著者の処女作。といっても実際に読んだのは最初の出版の10年後に新装版として出版されたもの。

あとがきによれば、著者はこれを18歳の時に書いたらしい。読みづらかったけど、ほとばしるような熱気のこもった文章で、著者の才能のきらめきが感じられる。

話の内容は、やくざの抗争に神道ネタを絡めたもの。血と暴力に彩られ、人間の心の奥に潜む闇を描く。
彼は当時からこういう人間の闇を描くのがうまかったんだ、と感心した。

著者の10年後のあとがきも、創作活動の苦労も書かれていて、興味深い。
「裏社会」と「裏の裏の世界」が重なるとき ★★★★★
ヤクザの秩序で成り立つ「裏社会」、そして、呪術(?)・密教(?)の秩序で成り立つ「裏の裏の世界」。そんな2つの世界が入り乱れ、激突します。

天から降ってきた謎の少年を助けた、ヤクザの実力者。
ライバル関係にあるヤクザには、謎の少年を追う「裏の裏の」美女がつく。
さらに、謎の少年を守ろうとする女性は、鍵となる「謎の絵」を探す男と組む。
ヤクザの争いと「裏の裏の世界」の争いが、重なり繰り広げられます。

呪術とも、密教の術ともつかない技(わたしが、わからないだけだと思いますが・・・)での戦いや、ヤクザ間の陰謀が繰り広げられます。

技の描写や「裏の裏の世界」の説明が、爆発的です。とても想像力が及ばない・・・なんて部分も多々ありましたが、それもまた楽しめるものでした。
ストーリーも緊迫感があって、先が気になって、気になって、、でした。

ロマンスあり、また、登場人物もみな個性豊かで一人一人目が離せません。
意気込みが凄い ★★★★☆
~ マルドゥックスクランブルで一躍有名になった(?)、冲方丁氏の処女作品。 
陰陽五行思想、神道、仏教から様々のモティーフを引用し、のっけから、魔、天牛法、乾宮、護法、e.t.c.~~ と、一切の説明なしに突っ走っていく。(目次からして、魎、魍、魅、魑、鬼、と、各章のタイトルが鬼ずくしなのだ・・・)複数の人物、組織や勢力の思惑と視点が絡み合いながら事態は進行していく。
~~
 極道の跡目抗争というこの国の裏。鬼気と呪法の統べるこの国の闇。二つの<影の世界>が互いにそれと知らず接点を持とうとするなか、言の魄(ことのはく)によって出会う誠と戊。  それぞれが抱える宿業、因縁、そして強さと弱さ・・・。
~~
 と、こう書いてしまうとひたすら重苦しくてどろどろな感じだが、決してそんな風ではないのだ。(一部に例外はあるだろうけれど) 巫器と護法によるアクションシーンは何ともいえない緊張感とスピード感があるし、常にギリギリの危うさをみせるストーリー運びなど、上手いと感じさせてくれる。 
~~
 また、ルビを多用した言葉遊びなども楽しい。(やはりこの辺りの、切れ/センスは最新刊の方に軍配が上がるが)
~~
 ただ、登場人物の心理変化が今ひとつ滑らかにいかない印象があったり、そこかしこに散りばめられた伏線が回収しきれていないなどの点もある。(尤も、ラストからして次作を予感させるなど、敢えて回収しきらない意志は明確なのかも知れないが)
~~
 しかし、読者をぐいぐいと作品世界へ引き込んでいく筆力は圧巻。確かに粗削りな面もあるけれど、氏のデビュー作、一読の価値ありです。~