ブラッドベリの名作!
★★★★★
【概要】
1950年発売のレイ・ブラッドベリの最高傑作。
内容はSF×幻想×ホラー×風刺など色んな要素が混ぜこぜの連作短編集。
第一章「ロケットの夏」、第二章「イラ」などを読むと「すごい詩的な幻想小説だなあ・・」ときっと思うでしょう。
しかし次の章の「地球の人々」ではガラっと印象が変わって「なんだこのブラックユーモア小説はww」ときっと思うでしょう。
んでもってその後の「月は今でも明るいが」になると「なんだ・・このガチンコ小説は・・・」と、どんどん目まぐるしく内容が変わっていきます。
タイトルや表紙だけじゃ内容が想像しにくい小説。
ほとんどの章が30ページ以下で読みやすいので、とりあえず読んで欲しい。
【注意】
解説には「26のオムニバス短編」と書いてますが話がちゃんと最初から最後までつながってますので、順番に最初から読んでいったほうがいいです。初めて読む人は短編集というより長編を読むという心づもりの方がいいかも。
(ただ長編よりは全然読みやすく構成されている)
【新版になって変わったところ】
収録作が若干変更されています。「空のあなたの道へ」が「荒野」と差し替えられて、「火の玉」が新たに加えられています。
しかし荒野も火の玉も既刊の「太陽の黄金の林檎」「刺青の男」から持ってきたモノです。
他のすべての収録作も「新訳」と言うわけではなく、旧版を所有してる人はそんなに新鮮味はないかもしれません。
あとは年代が1999年から2030年に変更されたのと、ブラッドベリの序文が追加されたぐらい。
(もちろんすべてブラッドベリの意向)。旧版を持ってる人はそこらへん注意。