【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:金井寿宏/著 出版社名:光文社 シリーズ名:光文社新書 070 発行年月:2002年11月 関連キーワード:シゴト デ ヒトカワ ムケル カンケイレン ヒトカワ ムケタ ケイケン ニ マナブ コウブンシヤ シンシヨ 70 しごと で ひとかわ むける かんけいれん ひとかわ むけた けいけん に まなぶ こうぶんしや しんしよ 70、 コウブンシヤ 2271 こうぶんしや 2271、 コウブンシヤ 2271 こうぶんしや 2271 現実に企業に勤めているビジネスマンにとって、キャリアは重要なものだ。それは単にビジネスを遂行するうえで重要なばかりでなく、人間としてどう生きるかという問題に肉薄するものだからである。「キャリアとは何か、どう形成されていくのか」については本論で触れていきたいが、キャリアを考える際の最新で、かつ重要なキーワードが「一皮むけた経験」になる。本書は、「豊かなキャリア形成へのメッセージ〜経営幹部への
「いい味」を醸し出していますよ。
★★★★★
本の末尾には、「一皮むけた」体験談を踏まえてのキャリアデザイン論とか
リーダーシップ論も書かれてはいますが、
やはりこの本のメインディッシュはいろいろな人達の「一皮むけた」体験談です。
「一皮むけた」体験をした人たちが、出世とか、海外勤務、降格・左遷といった
一皮むける節目の場面でどのような成長をしたかを、高揚感・戸惑い・失望といった
当時の思いも含めて語っています。
金井氏は、「一皮むけた」体験をした人たちの
「当時こうだった」「当時こういうことがあった」「こう思った」という話を、
それに対する金井氏の解説と織りまぜるような形で文章に纏めています。
客観的でさっぱりした書き味であり、
それが他のレビューに書かれていた「臨場感は今ひとつ」というのに
結びついているのだろうと思われるのですが、
この本についてはむしろそれが「いい味」を醸し出しているように感じました。
セピア色になった古い写真を一枚づつ眺めながら、「あの当時は**だった」と
振り返るような感じでしょうか。
なので、淡々としていながらも、体験当時の思いが凝縮していて、
思いのほかダシの効いた深い味わいがあります。
私自身には、次の2つの話がとても印象に残りました。
[ケース36]「あなたに頼んでいるのだ」のひと言が、自分のあり方を変えた
交渉の場で「上司と相談しないと決断出来ない」という本人に対して、
交渉相手から「あなたを通さず直接やりましょうか」「あなたに頼んでいるのだ。
あなたがどうしてくれるかだ」と言われ、目の色が変わったという話。
#私自身、これと同じNGをしてしまったことがあるので、自戒にもなってます。
[ケース37]「うまいものを作りたいと思わんのか」の叱責で、企業の使命に目覚める
食品製造業で、何を自社で作り、何を購入するかを計画する際に、
単純に金銭・リスクの視点から一見賢そうなプランを作ったところ、
上役から「うまいものを作りたいと思わんのか」と怒られ、えらく恥ずかしい
思いをした、という話。
また、この「一皮むける」体験記は、最終的に会社のトップレベルにまで
出世した人たちの体験談から構成されていますが、そのため内容として
経営レベルでの判断を踏まえて進められたプロジェクトの話など含まれており、
「大きな会社のトップはそのような視点・考え方をされるのか」という
部分でも参考になりました。
どうしても必要なことが書いてあるという訳でもないのですが、
自分自身はこの本を読めて良かったという思いが強いので、
星は5つにしました。
停滞しないために やっておくコト
★★☆☆☆
現在、★5を付けている4名のうち、
作為的評価と思われるレビューは3個
嘘臭い度 75%
『働くひとのためのキャリア・デザイン (PHP新書)』の著者、
金井壽宏さんが"一皮むけた"経験を44例を解説
経歴を見る限り、金井壽宏さんは根っからの学者で、
ビジネスの実務経験に乏しそうだ。
しかし、本書はバリバリの実務をこなしてきた方々のケーススタディを
まとめたものなので、お互いが補完されている。
そこでは、環境が自動的に自分自身を育ててくれるのではなく、
当然、感度の良いアンテナを張り巡らせている必要がある。
下記のように疑問を持ったり、振り返る切っ掛けになり、
節目や兆候に気付く、そのことに本書の価値はある。
* 上司に対して この人は一皮むけているのだろうか?
* 自分に対して 一皮むけた経験は、いつだったのだろうか?
* 部下に対して コイツに一皮むける体験をさせるには、どうしたらよいか?
両方兼ねる人材がいるなら幸せですが、
どちらか一方に偏っているのが、自然なのかな・・・
というワケで、ミスマッチがないように、セッティングしてあげることが大切
戦略的自律性
テーマは自分で決めたいが、アプローチ方法は指示して欲しい
戦術的自律性
どんなテーマでもこなせるが、アプローチ方法は自分で決めたい
何を言うかではなく、"誰が言うか"だが、
本書を読んでも、"理想の誰か"になれるわけではない、
その成長過程は、結局現場にしかないのだから。
ビジネスマンの能力が非線形的に伸びる体験談
★★★☆☆
関西経済連合会のプロジェクトで、企業の経営陣に自分の過去を振り返って大きく成長したと感じられる経験をヒアリングした結果を出版したものである。
通常の業務を続けているなかで、何かを転機として一気に自分が成長したと感じられる時がある。アメリカでは量子学的な跳躍と呼ぶそうだが、日本流にやまと言葉で一皮むける経験としている。
具体的な44のケースを追体験できる。これらの人生の転機になった年代は入社1年目から35年目まで平均に分布していたそうだ。人はいつでも成長でき、その経験がリーダーとして生きているということになる。しかし、この本で追体験するだけではリーダーにはなり得ないことも指摘している。あ、今が転機なのだなと感じられるか、そこから逃げないで対峙できるか、そこに将来の分かれ道があるのだろう。
あくまで結果を残した人の話
★★★☆☆
仕事で一皮むけたいので読んでみました。
目次を見れば、だいたいの内容がわかるかもしれません。
だいたいこれくらいの経験で結果を残せれば一皮むけそうな気がする。
一皮むけた経験を持った人の経験談なので、みんな成功している人の話。
現状もがいている人に役立つのかはわかりません。
振り返ってみて『ああ、あれが一皮むけた経験だった』って
事例が集まったものだから。
臨場感は今ひとつ
★★★☆☆
「一皮むけた経験」を本書ではサナギからチョウへの質的な変態にたとえて説明している。これはわかりやすい。下積みの時期を幼虫として地道にすごし、仕事を通じて食いまくる、つまり何でも吸収して成長する、そんな経験がないと、サナギにもなれない。
結局チョウになる前にどれだけ経験を積むか、が一皮むけるかどうかの違いを生むのではないだろうか。であるとすれば、一皮むけるような経験をイメージして、日々の仕事に取り組むことは、重要なことである。
最終章でまとめられているように、一皮むけた経験からリーダーシップ開発へつなげるノウハウを蓄積できれば、りっぱな人材育成ブログラムになる。匠の技を伝承するように「一皮経験」を次に繋げられれば、その組織は勝ち組だ。
個々のケースの紹介が数ページと短く、また企業名も伏せられているので今一つ臨場感に欠けるのが、残念であった。