間宮明信と徹信は仲のいい兄弟。それぞれ立派な社会人だが、趣味、価値観、モテなさ加減も一緒のふたりは、仕事以外、ほとんど行動をともにしている。ある日、カレーパーティを企画したふたりは、それぞれちょっと気になる女性を招待する。一方、明信は会社の先輩の離婚に協力を求められ困惑。兄弟ふたりの平和な生活に変化が訪れる…。
江國香織の同名小説を、森田芳光が映画化。映画やTVで活躍する名バイプレイヤーの佐々木蔵之介とドランクドラゴンの塚地武雄が間宮兄弟に扮している。兄弟離れができない自立しきれない男ふたりの物語は、描き方によっては変人扱いされてしまいそうだが、森田監督は家族を誰よりも大切にする誠実さを全面に出し、ふたりのズレ加減をユーモアの核にして、本作をコミカルなヒューマンドラマに仕上げた。ふたりを取り巻く女性陣、常盤貴子、沢尻エリカ、中島みゆきなどが、キャラクターをしっかり際立たせた好演。しかし、なにより注目してほしいのは、佐々木と塚地。ふたりの明るいキャラクターと相性の良さのおかげで、この映画は心温まる作品になった。(斎藤 香)
森田芳光監督の男はこれでいいという意見
★★★★★
あなたは,映画と,江國香織さんの小説どちらを先に見たでしょうか。
とくに,小説が先だったという人は、佐々木蔵之介と塚地武雅が演じる
間宮兄弟にそそがれる森田芳光監督の優しい目線に気づかれると思う。
「男はこれでいいんだ」
物語はほとんど同じだが、江國香織さんが注いでいた眼は間宮兄弟に
「こういう男はどう思う」ということではないかと私には感じられた。
映画のキャストでは、演技開眼した塚地武雅は小説どうりのキャスティングだが、
佐々木蔵之介は,カッコよすぎるのである。
森田監督は原作とは違う自分の色を出すためにわざわざ佐々木蔵之介をキャスティング
したのではないか。
ところで、塚地 武雅(つかじ むが、1971年11月25日 生まれ )は
今後どういう芸能人になるのだろうか。小林信彦さんによれば、
ヴォードヴィリアンであり続けるか、役者に進むか、
それはちょうど40歳が転換点なのだそうである。
渥美清さんも40歳の時、ヴォードヴィリアンであり続けることを辞めた。
ほのぼの ☆
★★★★☆
のんびりほのぼの出来る映画です。
私は妹とビールが飲みたくなりました。
彼の事でちょっと落ち込んで、仕事中も考えっぱなしでしたが、なぜかこの映画を見た後、まぁいいかぁ…
と思えました。
兄弟に会いたくなる映画です。
森田監督は何を描きたかったのか?不思議な映画。
★★★☆☆
本作は、とにかくキャスティングが面白い。佐々木蔵之介、塚地武雅の兄弟はもちろん、常盤貴子、沢尻エリカ、北川景子、佐藤隆太、そして中島みゆきまで、全ての役者が「等身大」を演じていることが、作品を明るくしている。しかし、あまりに「等身大」演出のために、映画的なカタルシスが感じられないのが残念。たとえば、間宮兄弟の恋愛が成就するとか、そういうハッピーエンドが訪れることもなく、かといってヒロインに何か変化があるわけでもなく、一体森田監督は何を描きたかったのだろうか?「まあ、日常生活ってこんなもんだ」という結末な訳だが、それなら映画化する必要もなかったのでは・・・。ところで、特典映像では沢尻エリカの舞台挨拶が観られる!沢尻は他の作品でも、こういうのが苦手なようで、なかなか出てこない女優なのだが、完成披露試写で楽しそうにコメントしていたのが印象的だった。北川景子とともに、奔放な演技は本当に見応えがあったので、沢尻には早期にスクリーンに復帰してほしいものだ。上手い女優なのに、もったいないぞ!間宮兄弟、沢尻、北川の「モノポリー座談会」も面白かった。ちょっと不思議な作品で、総合点は星3つ。
CSでやっていたのでみた
★★★★☆
もてないし、仕事もちゃらんぽらんだけど毎日楽しく暮らせてる。
そんなシチュエーションを心地よく見せる映画だと思う。
特に苦痛も感じず最後まで見れた。
この兄弟は何となくスチャダラパーの松本兄弟を連想させられた。
エンディングテーマはスチャダラパーがはまったのでは?
ブ男が美女にチヤホヤされる話なので、男性には心地よく女性には退屈な配役かもしれない。
沢尻エリカが一番印象に残った。
原作モノということでストーリーの流れ方が、かけ足的、ダイジェスト的で散漫な印象があった。
エピソードを絞った方が密度のある作品になった気がする。
1回見るには楽しめる作品だが、くり返しみたい映画ではない。
童貞の中学生みたい
★☆☆☆☆
気持ち悪いほど仲のいい兄弟が童貞の中学生みたいに恋愛するだけの中身が全くない映画でした。現代の作家に多いこの中身がなく雰囲気だけで描いていくストーリーに本当にうんざりします。