フュージョンギターファン!
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自分は非常にありがちな足跡を持つフュージョンギターファン。ブルーラグーンの高中とユニコーンの香津美に興味を持ち、レコードを買い、FMをエアチェックし、他のプレーヤーの作品へと嗜好を広げていった過去を持つJーフュージョンギターファン。野呂さんや安藤さんもききました。和田さんも好きです。でも、J-FUSIONギターの作品のなかでは、「コクモアイランド」が最高です。香津美さんの溜めたり、突っ走ったりするかっこよすぎるソロもありますし、最後は香津美さんを喰ってしまうブレッカーやハイハットが気持ちよすぎるピーターアースキンなどなど……見所満載!フュージョンギターファンのおじさんの聴いた過去最高の名曲です。
空前絶後唯一無二
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発売と同時に古典になり、時代を超えて常に今であり続け、存在感を増す名盤。乗り越えようにもいまだだれも全くお手上げ。国境・ジャンル・歴史を超えてバンドという形式の到達点を示す。
私は、ジャズ特有の持ち回りソロを聴くと、そのすばらしい音と退屈な音楽のギャップがもたらす違和感に悩まされて全く没入できない。それはおそらく、ソロが主役であることを、聴き手の解釈に強要することが原因である。脇役の音は差し出口になってしまうのである。
だが、このアルバムは違う。
すべてが最初から完全に譜面に起こされてから演奏されたように思える。全員の音は最初から必要に迫られてそこにあり、ソロは単純にその一部分だ。だからといって計算ずくの「パートをこなせばいいんでしょ」というフヌケな部分は全くなく、ソロは確かにその瞬間を引っ張っていて、全員がお互いの音に聞き耳を立て続けるという緊張が、全時間にわたってとぎれない。
そして確かにギター音が主役だ。しかし今時はやりの心地よさだけで主役になることだけは拒否し、その歪んだ音色がアルバムの色を決めている。「音楽に癒しを求める(*)なぞナンセンスだ。音楽は自然ではありえない。脳内現象である以上、純粋に人工だ。」という主張だ。にもかかわらず、すべての部分はお互いに関係しているという意味でひとつの生き物のようだ。
これが二度と実現不可能な理由は正直よくわからないのだが、できないということを素直に受け入れるしかないのだろう。
(*)癒されたければ音楽を聴いてはならない。音楽は人間の主張を必ず含む。他人の主張に晒されては、癒されるはずがない。自然音(例ASIN: B000063L5Z)が必要だ。これは生理現象なので、例外はない。
ナチュラルで確実にヘブンに行けます!
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30年間ですべてのジャンルのLPレコード・CDを約3万枚ほど聞き込みました。TOCHIKAをフルボリュームで聴けば、脳内モルヒネが200%分泌され一気にヘブンに行けます。こんなアルバムは50年生きてきて5枚程度しかありません。香津美は六本木のピットインで初めて見たときから神童でした。このアルバムには音楽の神が降臨しています。ラップミュージックやJ−POPにはまっている人も、本当のグッドミュージックの底力を味わえる最高のチャンスアルバムです。
世界のカズミ
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LP発売当時毎日のように聞きまくっていた香津美さんの傑作の一枚ですね。もうアドリブの一音一音まで練り上げられたような全曲で駄作曲がまったくない完璧なアルバムだと思います。生でのステージも見ましたがそれほど大きくない手であれだけのフレーズを連発する姿には圧倒されます。自分が弾こうとする意識があればどんなものでも弾けるというかれの言葉が思い出されます。最近はソロギターでの活躍が多いようですが若手を従えてのド・JAZZも今後期待したいです。
名盤
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金字塔アルバム、今までいろんなバージョンを買ったものだ。すべての曲が名曲、名演、優秀録音である。特に「コクモ、アイランド」は当時、46分テープに収まるようにブレッカーのSAXソロがフェイドアウトするのが残念なほど。(10分以上も本当はあるらしい)「サヨナラ」ではギターソロを一度スピーカーから出して空気感をいれて録音しているらしい。今でも理想的傑作だ。