しかし!本作品はライブならでわの緊張感、ドライブ感が伝わってきて香津美氏のスリリングなギタープレイが冴え渡っています。さらにサポート陣はすごいプレーヤーばかりで全員ソロ作品を発表している今ではサウンドクリエーター達で固められていて、こんな豪華な顔ぶれのセッションは今では不可能でしょう。
特に本田俊之氏との最初の出会いは本作品でして、彼がとてもエネルギッシュなパフォーマンスをしています。
この頃大学生だった僕はシアワセにもこの頃の彼のライブを聴くことができた。このライブではないがメンバーはほぼ同じ。メンバーが若くてみんなバリバリだった。別件で武道館でYMOのライブも聴きに行ったりもした。あまりに観衆がうるさいので坂本龍一が一括したのを覚えている。たしかラベルの曲か何かを中間で弾いた時だった。
香津美の生の第一印象は背が小さい人なんだなあということと、手が大きいなぁというものだった(確か前から3列目くらいで見た)。そして弾き出した時、これは凄い世界に通じる日本人ミュージシャンはこの人だけだと思った。実際演奏家として、その判断は正しかったと今も思える。推薦!!
矢野本人によるオープニングのピアノも素晴らしく、彼女が超一級のピアニストであることを痛感させられる。
渡辺らのソロ、ひたすら盛り上がってゆくバック陣も見事。
コミカルに突っ走る「在広東少年」やブラスロック的な「アイル・ビー・ゼア」も凄い演奏。
母の優しさを感じさせる矢野ももちろん素晴らしいが、キレまくり女だったこの頃のぶっ飛び具合も素晴らしい。
この3曲だけでこのアルバ!ムは日本音楽史にその名を刻んだ。