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逆説の日本史〈2〉古代怨霊編 (小学館文庫)

価格: ¥690
カテゴリ: 文庫
ブランド: 小学館
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鉄人823号 ★★★★★
徳の字の付いた天皇に対する考察は、井沢節が効いていたし、なるほどと思わせる。朝鮮半島のおける覇権争いが日本の権力争いに与えた影響の大きさがわかった。さらに、なにげなく聞いてきた’天孫降臨’にはこういういきさつがあったとはね。
天智天皇は、天武天皇に殺された! ★★★★★
本書のタイトルは、聖徳太子の称号の謎だが、私は非常に興味をひかれたのは、天智天皇が天武天皇に殺されたとの話である。しかも、天智の名は、実は非常に悪い名前であるといううえ、これを見破ったのが明治の文豪森鴎外であるという。実に興味深い話である。よくよく考えてみると、古代最大の大戦であり、古代日本が決した最大の外交的決定である白村江の戦いへの派兵が、敗戦という結果をもたらしながらも、天皇が政権を失わないというのは、考えてみればかなり不思議なことである。ここに、天智・天武の確執があったのだろうか。壬申の乱との関係もいかようなものなのだろう。このようなことを考えたい人には、うってつけの本といえる。いろいろと批評はあるようだが、興味の尽きない論考である。
教科書では学べない歴史の真相に近づく ★★★★☆
 高校の日本史の授業で歴史の年代の流れと重要人物・事件を鵜呑みにしていた自分には、「古代黎明編」に続き衝撃の内容であった。
 恥ずかしながら、この本を読んで、「聖徳太子」や「天智天皇」といった称号は本人が生前呼ばれていたものではないということを初めて知った。
 そして、それぞれその称号に驚きの事実が隠れている可能性が高いことやなぜ国家財政に負担の大きい大仏建立が行われ、その後あっさり平城京が廃れてしまったのかに興味を奪われ、一気に完読してしまった。
 このシリーズの本の面白さの一つは、従来の歴史学会に対しで独自のアンチテーゼが含まれていることだけでなく、我々も常識だと思って不思議に思わなかった事実が、著者によってあっけなく何の根拠もないものだと改めて気づかされる点にあると思う。
ユニークな発想、それを史実に結びつける説得力。徒者ではない著者の只物ではない著作。 ★★★★★

 相変わらず面白い。以下、著者に関しては1帖と同じ感想である。


 さて、内容に言及すると、自分の興味をそそった点を下記に箇条書きに纏めてみた。参考ししていただければ幸いである。

・何故、古代朝鮮の国「新羅」を「シンラ」と読まずに「シラギ」と読み、「百済」を「ヒャクサイ・ペクチェ」と読まずに「クダラ」と読むのか
・何故、隋の皇帝「煬帝」は「ヨウテイ」でなく「ヨウダイ」なのか
・聖徳太子の悲惨な青春時代
・長屋王の自死と、藤原四子の死、それに触発された怨霊信仰の変容
・山背大兄王の自殺の意味
・崇徳上皇の呪いの言葉と実現、そしてそれが「太平記」に与えた影響
・皇帝と天皇の違い
・日本の戦前の教科書が行った「白村江の戦い」に関する改竄
・「私度僧」と云う言葉が持つ深い意味
・天照大神と東大寺大仏の霊威の敗北と、怨霊信仰
・長屋王を自死に追いやった最終責任者は聖武天皇陛下

 詳述は読んでいただけるとわかるので割愛するが、いずれもユニークで面白く、能く纏まっている。


 歴史嫌いの中・高生が増える昨今、この様な良書に出会えることが彼らの歴史観を一転させること間違い無し、であろう。学生から社会人まで、幅広いレンジの人にお薦めできる1冊である。

怨霊信仰はひとつの宗教なのか ★★★★★
シリーズ2冊目の本書は、聖徳太子を軸に、「古代から現代にまで継続して受け継がれている、あるひとつの思想」を解説しています。

これこそが怨霊信仰と言われるモノで、あらゆる宗教の枠を超え、日本人に生き続けている考え方だと著者は言います。そしてそのような結論を理解するためには、日本の歴史学の三大欠陥を理解し、それを乗り越える必要があると繰り返し説明しています(「日本歴史学の三代欠陥」こそが本シリーズの裏のテーマのような気もしますが・・・)

よく考えれば、ここまで長期間日本人のこころから離れない怨霊信仰とは、それ自体でひとつの宗教として成立する事ができるわけで、なぜこの信仰が広く日本人共通の認識になっていないのかを不思議に思いました。