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逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 (小学館文庫)

価格: ¥650
カテゴリ: 文庫
ブランド: 小学館
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逆説の日本史〈1〉古代黎明編―封印された「倭」の謎 (小学館文庫)
逆説の日本史 ★★★★☆
数ある歴史書は読んだつもりであったが、それはただの積もりであったことが判明した。歴史というのは事前のお膳立てによって創られ、なおかつ教科書に載せる前には、さらなる添削が繰り返され、その記録の前後へと自然に繋がるような淘汰された言葉によって、書き連ねられてきたのが、日本史の歴史なのだと理解できた。
特に興味を持ったのは、日本語表記の様々な例である。外来文化が渡来する度に、そっくりそのまま受け入れてきてしまったところに、そもそも問題があるのだと思った。ご都合主義といえばそうなのであり、お人よし文化といえばそうなのかも知れない。そういう観点から読めば、結構強気に書き切っているところが楽しく読めた。
ヘンリー8世が、国の宗教を変えた理由は、カソリックの戒律で不都合が生じた為であるがごとく、日本の神道にも不可思議さを覚えてならない。
しかしながら、神社仏閣は、今も日本人の三社参りのセオリーであり、逆説的に多神教である日本は、熱心な宗教国家ではないのである。
それは、言語で言うところの漢字プラスかな文字を使用する日本語の長所であり、それは短所でもあることと同じで、毎年出来上がってしまう外来カタカナ語も果てしなく増加するのである。これは、国語学習の増加となり、外国語の学習に要する時間が短縮されるのである。何でも受け入れてきた文化というのは、歴史書を纏め上げるにも大変な作業を要してきたようである。
アジアの極東の国日本の歴史は、日々書き換えられているのかも知れない。そんなことを久しくまじめに頭を抱えて悩んでしまった面白い書である。
「呪術観」で見直す歴史は面白い ★★★★★
かねてから学校で学ぶ歴史授業に不満をもっていた。歴史とは、論理的な人間の行動の積み重ねだと私は思っている。しかし歴史事実の背景を学ぶ機会はほとんどなかった。事件や事象の記憶作業に終わることなく、今ある自分自身に繋がっている歴史を感じることは私にとって大変愉快なことだ。井沢氏の歴史の捉え方は、これまでにない視点で論理的に歴史を整理しており大変楽しまされる。本書では、「呪術観」のフィルターで古代を見つめ直す。このフィルターは、現代の私達には違和感を感じるものだが、読んでみると、これほどスッキリ腑に落ちるものはなかった。個人的には「出雲大社」の歴史に興味を強く持った。それから、歴史研究の観点において、著者は韓国人を批判している。お互いを尊重しあい当該分野での協同がなされることが期待される。
鉄人823号 ★★★★★
従来の歴史学では見えてこなかった当時の実情が見えてくる。小説家が歴史を推理する事の意義は大きい。つまり推理が必要な様に当時の記録は残されているのだから。発想の転換によって、ようやく歴史が見えてきた。
内容が不正確 ★★☆☆☆
筆者の言霊論は大変興味深いし、左翼史観・戦後民主主義批判には共感するところがある。しかし、歴史の専門領域に入ると、知識不足や議論の粗雑さが目立ってくるようだ。
たとえば筆者は、歴史の専門家を史料至上主義と批判しているが、筆者が言うように史料にないから「そういう事実はなかった・・・間違いである」(35頁−安土の地名の由来について)などと主張している専門家が本当に存在するのであろうか。それは、様々に考えられるが、史料がないから確定できない、言及できないということではないだろうか。逆に、安土が旧来の「あづち」に由来するものではないという確証を、筆者は示せるのであろうか。それに信長以前に、旧来の地名を変えた人間はいなかったと、なぜいえるのか?史料にないから?それじゃ自己矛盾でしょ。
筆者は、論理的に考えれば答えは一意的に定まると考えているようであるが、もしそうなら学説の対立ということが起こるはずがない。学説の正否=論理の正否ではなく(そもそも論理が間違っていたら学説といえない)、観測事実をどちらがより整合的に説明できるかである。したがって、常に説と事実の突き合わせが必要であるが、歴史では事実を確認するのが困難な場合が多い。そのため、結論が明確でなく欲求不満を感じることが多いが、だからといって検証なしに断定してはならない。
このレベルの本の評価が高いのは困ったことだと思う。
さてさて、諸説紛々。 ★★★☆☆
司馬遼太郎・吉川英治・山岡荘八・子母澤寛など日本の歴史に取材した
小説を専ら愛読してきました。当然ながらこれらの巨匠たちは物故しているので、
新作の上梓は望むべくもありません。
それで、たどりついたのが、本作のシリーズでした。

従来の資料重視の《マルクス史観》を井沢氏の怨霊&言霊理論を軸に
旧説に鋭くオブジェクションを加え、《井沢史観》を縦横に展開する・・・
といった構成になっています。

週刊誌の連載ということもあってか、時に閑話休題が長くなってしまい
本筋から結構それてしまい肝心のテーマがぼやけるのも本書の特徴です(笑)
しかし秀吉の多指症の紹介など、興味深いトピックスも
鏤められて飽きさせません。

少し気になるのは、“批判”の手法というか姿勢ですね。
もう少し“ため”があってもいいと思います。人間の歴史は
ある意味“あやまち”の歴史でもあると私は思うからです。

今のところ、出版ベースでは『享保の改革』までですが、
それこそ、近現代のくだりは今から楽しみですね。

日本歴史の通史という点では、いいテキストでしょう。
但し、使用上の注意をよく守ってお使い下さい・・・と
いう感じでしょうね。