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ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション)

価格: ¥2,592
カテゴリ: 単行本
ブランド: 国書刊行会
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旧ソ連の映画『惑星ソラリス』の原作 ★★★★☆
1972年の旧ソ連の映画『惑星ソラリス』の原作であることはあまりにも有名である。
アンドレイ・タルコフスキー監督が未来都市の情景として、赤坂見附付近の首都高速の
映像を使ったと聞いて、何だか日本人として得意に思ったものだが、
監督はイメージにあわないが仕方なかったと、後に述懐している、

ところで映画とこの『ソラリス』はどちらもSFとして優れているが、構成や思想などは別物である。
早川書房版での邦訳も有り。こちらは『ソラリスの陽のもとに』のタイトルである。

映画と比較しながら読むのも興が深いのではないか。
『バーナムの森』に続く ★★★★★
主人公に感情移入させてくれないレムの作品群は、物語を読むこととは別の次元を読者に要求する。『GOLEM 14』においてはるか人間の知能を超えてしまった人工知能は人間の知能とは別次元に行き、その知性に人間は触れることはできない。卑近なもので例えれば、高速で動く物体からは低速のものが止まったように見えるが低速のものにとっては高速の物体は細部まで認識することが難しい。そのような認識の不可知性をレムは様々な作品の中で示してきた。IQが180あったというレムにとってみても宇宙や物理の世界は認識できないことだらけであり、認識しても認識しても確実な知識が得られないことに突き当たる科学者レムにとって、想像の世界において描くべきことは、不可知その一点に尽きるのである。とすれば、人間の理性を超えた理性としての『ソラリス』は描かれるべくして描かれた存在であり、そこに挑んでは跳ね返される我々もまたレムを含めた知性の限界の想像として当然描かれる。想像力の限界を超える創造性を指向しないものは、恋愛にテーマを見、我々自身にテーマを見ることしかできない。だから、新訳において追加された惑星の、ストーリー上不要とも思える長い描写は、『ソラリス』の小説世界として必然であり、あれこそが知性としてのそして我々が認識できない存在としての『ソラリス』を、最も想像力を持って描いた部分である。だからこの描写を入れてこそ、この小説の訳として完成といえるのである。その意味で旧訳は単なるSF小説であって、新訳こそがレムの小説だといえるのだ。だが、もう一つ落とせない視点は、このような描写がレムの頭の中に繰り返し現れたことを想像させるという点である。というのも最後の長編『fiasko』において、その冒頭部分の『バーナムの森』が作者によってイメージされ書かれた後、その後のストーリーがなかなかできあがらなかったという事実がある。『バーナムの森』と『ソラリス』の描写はイメージとしてよく似ている。つまり不可知であり、十分に科学と経験によって危険を予想しているにもかかわらず、その当事者の人間を飲み込む。故に『バーナムの森』は『ソラリス』の後日譚であるとも言え、そこで作者の中のストーリーが止まってしまったことも十分に想像できるのだ。…続きは『fiasko』のレビューにて。
買いです。 ★★★★★
的外れかもしれませんが、この作品は、ここで読めるもの以上にここから喚起されるもののほうが大きく、有益である、そんな印象を持ちました。平行して「虚数」のような作品があるからでしょうか、素直に読めないというか、なにか全体を暗喩のようにして読んでしまった気がします。新たに訳出されたことについては、ハヤカワ文庫版に長年親しんではきましたが、細部をはっきり覚えているわけでもないので、改訳されたといっても、読み比べでもしない限りほとんどの人にはそんなに抵抗感はないと思います(抵抗感はないものの、やはりだいぶ違いますが)。映画はタルコフスキーのほうが僕は好きですが。
正確に訳せばいいってモンじゃない。 ★★☆☆☆
もう、スカスカですよ。まるで違う作品になっちゃった感じです。

ハードボイルドの翻訳なんかでよくあることですが、キャラがまるで別人なんですね。

いいほうに転がればいいけど、完全にコクが失われてしまっており、何かしらけてしまう。

私は旧約版をお勧めいたします。
エンターテイメントと思想が結実した傑作 ★★★★★
いろいろな面から楽しめる傑作だと思います。ファーストコンタクトや恋愛といった面もありますが、F.K.ディックや「寄生獣」を読むときのようなスリルも味わえます。