私の両親は、一般的日本人のご多聞に漏れず、子供にきちんとした性教育をしなかった。
むしろ知らず知らずのうちに、性というものについて、暗い、汚い、忌むべきものとして子供に伝えてきたように思う。
この本を読んで、思いがけず胸が熱くなり、涙がこぼれた。
もし幼い頃、私が(あるいは両親が)この本に出会っていれば、
セックスを、どこか汚くドロドロしたものと捉えずに済んだかもしれない。
性は、決して忌むべきものなどではない。愛の現象なのだ。
全ての命に繋がる、賞賛すべき神秘なのだ。
谷川俊太郎の愛情あふれる訳も、本当に素晴らしい。
性の知識を子供たちに伝えるための、最高の一冊。
子供のいる全てのご家庭に備えてほしい。