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The Nature of Economies (Vintage)

価格: ¥1,654
カテゴリ: ペーパーバック
ブランド: Vintage
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複雑系としての経済 ★★★★☆
私は前著『市場の倫理 統治の倫理』を読んて,その内容の斬新さにびっくりした.その奇才ジェイコブスが経済の本質について書いた本というので繙いてみたが,期待は裏切られなかった(翻訳があると知らず原著を読んでしまった).

個人的に,とくに面白かったのは,第2章のTne Nature of Expansionと第6章のThe Double Nature of Fitness for Survival.前者の方では,経済は閉鎖系ではなく,そのエネルギーを自然から受け取り,それ自身の中でそのエネルギーを増幅していくという見方が開陳されている.後者の方では,生物にはhabitat maintenanceをうまくできるかどうかという進化圧がかかっているという洞察が示される.いずれもジェイコブスのオリジナルではないものの(すべて裏付けは後注に説明されている),経済を語る上でこうした課題を選択したセンスはジェイコブスならではだと感心させられる.

世の中の標準的な経済学を一通り知っていて,多少ともそれに懐疑的な人にとっては,ここに開陳された見方は非常に興味深いはずで,一読をお勧めしたい.
経済専門でない私にも少しの希望がもてた。 ★★★★☆
~「経済は生きている」と言われる。私たちも鳥も犬も草木も生きている。読んでみると意外と、経済について勉強になった!という感じよりも逆に「生きている」との仕組みのようなものが理解できる。「系」の要素は多様であり、新陳代謝、自己再補給を妨げないことが劊全な発展を促すのだ。いずれにせよ、80才を超えて経済・自然双方についての深い思索を持ち、ペンを取る著者を尊敬せずにいられない。
「経済は生きている」とはどういうことなのか ★★★★☆
経済とはそもそも人工的なものであろうか。経済は人のå-¶ã¿ã§ã¯ã‚るものの、人の意思とはé-¢ä¿‚なく自然のæ'‚理ともいえるものにã-たがって動いてはいないだろうか。ã"の経済というシステムã‚'解ã"うとする学問とã-ての経済学は、ç"Ÿãç‰©ã®ã‚ˆã†ã«å‹•ã„ている経済ã‚'、ç"Ÿæ...‹å­¦ã¨ã®ç›¸ä¼¼æ€§ã«ãŠã„て捉えていくならば、分かりæ˜"いのではないだろうか。

è'-è€...はã"の考えæ-¹ã‚'、5人の学è€...é"の会話によって構成ã-、又、その会話自身にも物語性ã‚'持たせるという、ユニークæ-¹æ³•ã§æœ¬æ›¸ã«è'-ã-ている。

とã'込みæ˜"い会話形式によって、語られる中å'³ã®æ¿ƒã„「経済å"²å­¦ã€ã®ç†è§£ãŒæ¯"較的やさã-いものになっており、å†...容のæ-°å¥‡ã•ã«ã€ãã„ぐいと引き込まれる。

経済ã‚'一つの自然のシステムとã-て捉えたå '合、経済は何æ•...、ç 'æ»...にå'わなã!„で自らã‚'維持する結果となっているのだろうか。それはç"Ÿç‰©ç•Œã®ã‚·ã‚¹ãƒ†ãƒ ãŒã€è‡ªå·±çµ±åˆ¶ã‚'行いå'©å£Šã‚'まぬがれる性質と極めて似通っているとè'-è€...は言う。

即ち、経済はそのシステム自身に組み込まれた「分岐」「ポジティãƒ-・フィードバック」「ネガティãƒ-・フィードバック」「緊急対応」の仕組みによって自己統制ã‚'持続するã"とによってå'©å£Šã‚'å...ã‚Œã¦ã„るのだという。

ã"の例ã‚'はじめ、経済学ã‚'エコロジーとの対æ¯"で語られる部分などは、極めてæ-°é®®ã§ã‚りユニークだ。

「経済はç"Ÿãã¦ã„る」とは良くいわれる言è'‰ã§ã¯ã‚るが、それは決ã-て変幻自在で捉えどã"ろがないという意å'³ã ã'ではなく、経済自身がそれ自身のç"Ÿå'½ã¨æ„æ€ã‚'持っているという意å'³ã§ã¨ã‚‰ãˆã‚‹ãªã‚‰ã°æœ¬æ›¸ã®ã„わã‚"とするとã"ろと符合する。

和訳も秀逸な名著 ★★★★★
原著(The Nature of Economies)と双方買って読んだが和訳は原文の論調を保持し、かつ時に難解な部分も正確に、さらに適切な和訳が難しい表現にも丁寧な訳語を当てている印象を受けた。基本的かつ重要な概念を「知ったかぶり」している人には必読の書。本書(および前著のSystems of Survival等でも採用している)ソクラテス論法はお気に召さない読者もいるようだが、本書の趣旨には適していると思う。