原作未読
★★★★☆
ゲーテの格言集を読んでいて、これだけ自らの思考を言葉として表出するのが巧みな人間が書いている青春小説なら絶対に面白いに違いないと思い、ヴィレッジヴァンガードで立ち読みしてきました。
やはり画での感情表現では伝えきれていないと思われる箇所が多々あり、そこが難点でもありますが、その分テンポよくストーリーが進むので軽く読破するという本来の趣旨通りの手軽な作品です。
この話の終わり方は非常に美しくて、まんがで読んでもそこは十分に感じ取れるのではないでしょうか。
今度は原作も読んでみたいと思います。
若き『飢えている』の悩み
★★★☆☆
高校時代、この小説を「若き『飢えている』の悩み」と呼んでいた。愛にも、というより性に『飢えていた』からである。
書簡体小説である。青春小説である。元祖自分探し小説である、
若きウェルテルは、旅先でロッテに出会い。激しい恋に落ちる、しかし、ロッテにはすでに婚約者がいた。
恋をあきらめ、外国公使の秘書となって遠国で暮らし始めるウェルテル。
しかし、思いは断ち切れなかった。
外国で傷つきもどってきたウェルテルをすでに結婚していたロッテがやさしくいたわる。
彼は強くロッテの愛を求めるが、ロッテはそれを受け入れようとしない。
行き場を失ったウェルテルは拳銃で自らの命を断つしかなかった。
この小説は、少女漫画家に翻案してもらうが、ふさわしい。
原作では挫折しましたが・・・。
★★★★★
非常に青年期の恋する青年の心を巧みに表していると思います。
いけない恋、なかわね恋、それを思うばかりに何も手につなかなくなる自分。
確かにこういう経験ってだれでも一度はあったのではないでしょうか。
非常に心理描写が巧みで、原作では挫折しましたが、本作では一気に読んでしまいました。
とてもおもしろい良本です。