これもまた宝塚歌劇に最適
★★★★☆
悪魔(メフィスト)に魂を売り渡し、もう一度人生を生きることを選んだ
老天才科学者ファウスト博士、若返った彼はある日美少女と出会い、恋におちるって
このベタさは実に宝塚向きである。が、本当は宗教とか神とか悪魔とか、人間の懊悩
なんてものが描かれている作品なんだろうなあ。と,言うことは理解できました。
ところで、抜かりなく宝塚ではミュージカルになってます。
なお、手塚治虫センセイもまんが化に挑んでいる。
ファウストが身近になる
★★★★★
ファウストの名は知っていても読み出せない人が多い。私も、その一人であるが、この漫画だと敷居が非常に低くて良い。まず、描画がすばらしい。描かれた方はキャリアのある方と思う。薄い漫画であるために内容の圧縮や解釈し直しはやむを得ないことである。文章を絵にするという作業は常人にはできないことでもあるのだから。漫画そのものも価値があるし、以後に文学書に移られるステップとしても進められる本である。
確かに亜流だが、この漫画版は本流の中にある
★★★★★
指摘されているとおり、原作と内容が大きく違っている。
しかし、原作自体が難解でありさまざまな読み解きがなされていることから、
この作品は新たな解釈として読むべきなのかもしれない。
ゲーテが生まれ生活し、この作品を作り上げたのはすでに200年も前。
現代に通じる部分とそうでない部分が生じてくるのは、
この作品に限らずすべての古典に共通することだと思います。
それを踏まえて、この漫画版を読んだ後、原作ファウストを再読したところ…
意外な発見や新たな視点から読むことができ、漫画版を読むことで
原作をさらに深く楽しむことができました。
大きく変わった構成はゲーテの意図と一致するとは言えないかもしれませんが、
前述のとおり、ゲーテの生きた時代と現代は違うのです。
(実際、過去に原作のファウストを読んで納得いかない部分がありました。)
大言を承知で言うのなら、
もしもいま現代にゲーテがファウストを創作したならば、、、
その意図するところを読者に伝えるための表現をどのように試みたか?
漫画版ファウストはその解答なのかもしれないと感じました。
そして日本にはゲーテがファウストに仕掛けたたくさんの謎に、
果敢に挑んだ手塚治虫という巨星が存在したことも無視できません。
それらを含めて「ゲーテ作・ファウスト」というひとつの作品が、
読者の中で大きな拡がりと深みを生むはずだと思います。
PS…絵の質も非常に高くオススメです。
原作の思想と違いすぎる
★☆☆☆☆
マンガだから原作の内容を簡略化したり、端折ったりするのは仕方無いが、原作の内容や思想が大幅に変質させられているのは問題。
ゲーテは決して無神論者ではないし、原作には、神も天使も出てきます。しかし、このマンガ本では、神や悪魔は人間の創造であるとされ、結末も全然違います。これでは「ファウスト」のあらすじを利用した、ヒューマニズム小説だと言われても仕方ありません。原作の内容を誤解する可能性があるため読むことはあまりお勧めできません。
なんという乙女ホイホイな!
★★★★☆
メフィかわいいよメフィ!メフィストがかわいい少年キャラです!一人称が『僕』ですっ!ちょっと悪ガキ風味なところがなんとも言えんです♪
いくらか原作ブレイクしていた部分があったが、これはこれで楽しめた。終わり方が日本人が好みそうなシメ方だと思った。
というのも……メフィストきゅんいい子すぎるっ!
まさか原作のあの部分をこんな風に表現するとは!あの部分は違う解釈もできるだろうが、ファウストだけでなくマルガレーテやメフィストにとっても、ハッピーエンドな解釈での終わらせ方だったから読んでて幸せな気分に浸れました(^^)
自分は岩波文庫の漫画じゃないのも読んだのですが、それのとき自分はメフィストが置いてけぼりをくらってしまう悲しい&びでぇ解釈をしてしまい、「こんなラストを用意するなんてゲーテも人が悪いなぁ」と泣きそうだったので、メフィストもハッピーなエンドであるこの漫画はとても楽しめました。(^^)
原作を一度読んだ方にも、違う解釈のしかたや新しい発見があると思うので、おすすめです。
最後に。乙女男子ぶり全開な痛いレビューですみませんでした。
この本の内容は決して痛くありません。でも、女の子は好みそうかも。