【セブン-イレブンで24時間受取りOK・送料0円!】 著者/訳者名:西崎文子/著 出版社名:岩波書店 シリーズ名:岩波新書 新赤版 898 発行年月:2004年07月 関連キーワード:アメリカ ガイコウ トワ ナニカ レキシ ノ ナカ ノ ジガゾウ イワナミ シンシヨ シンアカバン 898 あめりか がいこう とわ なにか れきし の なか の じがぞう いわなみ しんしよ しんあかばん 898、 イワナミ シヨテン イワナミシヨテン 0365 いわなみ しよてん いわなみしよてん 0365、 イワナミ シヨテン イワナミシヨテン 0365 いわなみ しよてん いわなみしよてん 0365 世界を善と悪に二分し、自由や民主主義を盾に武力行使に走る現在のアメリカ。だが、その姿は、アメリカの歴史にとって必ずしも例外的ではない。建国期から冷戦後にいたるまで繰り広げられてきた自画像をめぐる論争の歴史をたどりながら、超大国の外交がなぜ隘路に陥ったのかを解きほぐしていく刺激的なアメリカ外交論。 序
pasc americana
★★★★★
パスクアメリカーナという見出しがあるが、これはラテン系のことばだ。
peace america、アメリカによる平和。
なぜ、アメリカの方針をラテン語系のことばで表現するのか。
アメリカ大陸はほとんどの国がスペイン語で、アメリカが英語、カナダが英語とフランス語、ブラジルがポルトガル語という偏在している状況との関係を細かく説明しているとうれしい。
アメリカによる戦争が、アメリカ外交のように見える。
アメリカ外交史入門には
★★★☆☆
アメリカ外交史を丹念に記している。
入門者にはいいかもしれないが、ある程度の知識を持っている人には物足りないかも知れない。
アメリカ外交の理念は建国の理念から延々と続くものである。
「正しいアメリカ」が他の国々を導かなければならない。
その対象がフロンティアであり、南北アメリカであり、世界全てである。
アメリカの拡大と共に対象も拡大するのみ。
孤立主義も介入主義もコインの両面であり、アメリカの正しさを如何に証明するかの問題である。
ただ全体的にいかにも「岩波的」な風合いを感じる。
中立のように見えるが、どうも反アメリカ的。
はっきりと主張しないところが「岩波的」のような気が・・・
もっと功罪両面からの追求が欲しかったような・・・
最近の岩波新書は良くも悪くもかつてのような重厚さが無くなった気がする。
入門書
★☆☆☆☆
アメリカ外交史の研究書や教科書を少し読みやすくした入門書って感じ。筆者の見解そのものに鋭さやオリジナリティがあるわけではない。筆者が独自に集めたデータがあるわけでもない。最近のアメリカ外交がウィルソン的な伝統を引きずっているというのはジョセフ・ナイが『ソフト・パワー』をはじめ色んなところで述べていること。日本の論壇って所詮こんなものなのかなー。がっかり。
歴史にもとづいて、アメリカ(外交)の危機を照射!
★★★★☆
西崎氏は、周知の通り、冷戦政策、対国連政策から出発した、気鋭のアメリカ外交史の専門家である。本書の優れた点は、まず第一に、現在のブッシュ政権の外交は確かに極めて特異であるが、にもかかわらず、それは突然変異ではなく、その萌芽はさまざまな点でアメリカ外交の歴史の中に存在していた事実を分かりやすく解き明かしていることである。そして弟二に、このアメリカ外交の危機が実は、アメリカという国家・社会そのものの危機であるという深刻な事態を見抜いていることである。こうした洞察は歴史に対する造詣無くしては不可能である。一読に十分値する著作である。
稚拙な論考
★☆☆☆☆
およそ政策を論じるにはproとconの両方を冷静に捉えることが必要のはずだが、著者はアメリカ外交の矛盾や批判ばかり指摘し、そのポジティブな側面を無視している。議論の組み立ても、はじめに結論ありきで、都合の良い例と引用が恣意的に用いられているだけである。ナイーブに平和を夢見ながら、図書館のなかで育った研究者に特有の甘さがある。現実の国際関係の現実はもっと多面的である。筆者がアメリカ外交について批判している、一方的(ユニラテラル)に相手を決めつける態度を、自ら実践してしまっているのではないだろうか? 分析の視点やデータのうえでも特に斬新な点はない。欧米知識人の言説を紹介した以上に何かあるのか?