これは絶対よむべき
★★★★★
著者はファンタジー作家兼時代考証家、という何やら怪しげな肩書きだが、内容は確か。
信頼出来る資料を元に、間違った「常識」をケチョンケチョンにけなしてます。
まあ、少し強引で断定的な口調は、常識にとらわれてる人が読むと抵抗があるかも
>忠臣蔵の吉良邸討ち入りでは、実は四十七志の他に、その家来の小者や親類縁者もいっぱい応援に来ていて、周りを見張ってた。
>城は陥ちない!!
実際、大きな城は、野戦で兵力を減らしたり、調略で寝返らせたり、何ヶ月も包囲して食料を尽きさせなきゃ簡単には陥せなかったわけだから、間違っちゃいないけど、ズバリ言われると抵抗があるかな。
>火縄銃は防禦兵器
著者の主張する、有効射程30mと言う数値は学研「図説・日本武器集成」の実射結果と違うけど、どっちにしろ様々な欠点から現代のアサルトライフルとは違うのは確か。
長篠の戦いも「信長公記」から正しく分析してます。
「それはどうかな?」という主張も少々あるけど、全般的に確かな資料を基に為になる話がいっぱいです。
文庫本なので、安いし手軽だし、内容は確実に値段以上!
戦国、江戸時代に興味ある方は是非一冊!!