なぜ絶版本は電子書籍になりにくいのか? (竹の子教養文庫)
価格: ¥0
――AmazonでKindle化希望ボタンを連打しても、反応は梨の礫。
おまけにリアクション薄くてがっかり――
「なぜ絶版本は電子書籍になりにくいのか?」
これは本書のタイトルであると同時に、全ての著者と読者の真実の叫びでもあると思います。
一度でも本を出した事がある著者、そして「失われた過去の遺産」たる絶版本の電子書籍化を熱望して止まない読者は数知れません。
しかし、電子書籍コンテンツの充実は、期待通りにはなかなか進んでいません。
本書は、その電子書籍を巡る歯がゆい事情の裏側と、電子書籍をオーサリングする前にしておくべき校正の重要性、その解決策についてまとめたものです。
竹の子書房初の本格ビジネス書であると同時に、最初からKindle向けに企画された最初の一冊でもあります。
「完成原稿さえあればすぐに本ができる」
「ブログをそのまま電子書籍にできる」
「専門的知識がなくても自分の作品をAmazonに並べられる」
「簡単に電子出版ができるようになる」
「そして印税でウハウハに」
……。
'`,、'`,、('∀`) '`,、 '`,、 ワロスワロス
そんな甘い夢を見せてくれる本なら、他に幾らでも良い本があるでしょう。
我々がお送りするのは、もっとビターで本当に役に立つ一冊です。
2010年の創立から2年半、のべ105冊の電子書籍を制作し続けてきた竹の子書房だからこそ語れる、「絶版本がなかなか電子書籍にならない理由」と、その解決策について、是非一読を。
【目次】
・あの本にもう一花咲かせてやりたい
・全ての著者が電子書籍化を望むわけじゃない
・著者が見つからない
・著者が死亡している
・データ化されていない
・スキャンじゃだめなの?
・OCRスキャンじゃだめなの?
・校正で精度を上げるとコストが掛かる
・編集作業にもコストが掛かる
・ライセンス料と配信コスト
・絶版本を電子書籍にするには
・あなたに才能は幾つあるか?
・電子書籍市場拡大のために
・電子書籍化作業の現実
・コストを取るか? 精度を取るか? 電子書籍と校正のお話
・電子書籍の拡大には編集経費の確保が必要
・竹の子書房の考える電子書籍化スキーム
・巻末付録 この本に実際に掛かった労力を時間と金額に換算してみる
【著者プロフィール】
竹書房、あかね書房、講談社を始めとする商業出版社で、主に怪談の執筆・編集に携わる。
既刊『「超」怖い話シリーズ(編共著)』、『「極」怖い話シリーズ』、『「弩」怖い話シリーズ』、
『恐怖箱シリーズ(シリーズ総監修)』、『おまえら行くな(編集)』(ここまで竹書房)、
児童書怪談『怪異伝説ダレカラキイタ? シリーズ』(あかね書房)、
『ダムド・ファイル リスト』、『とってもこわいケータイメール』(角川書店)、
『小説・忌火起草』(講談社)、他多数。
DTP黎明期のPagemaker時代から商業出版でDTP組版の実務を経験し、試行錯誤の末、
現在では仕事で自ら執筆・編集に携わっている紙の書籍のほとんどを、
InDesignを用いて組版と編集を同時に行う手法で制作している。