古典ではあるが、是非子供に読んでほしい本
★★★★★
児童文学評論も手がける著者による子供童話
これは、手放しに素晴らしいです。
構成は、表題でもある、いやな宿題を代わりに行い、駄賃を
もらうという、宿題ひきうけ株式会社。
「やばん」というキーワードに昔、今そして未来を
考える章。最後に小学生新聞の記者として、
いじめを考えてみる「進め!ぼくらの海賊旗」の
3章構成、270ページぐらいの児童小説です。
本の形態として、新書判もあるのですが、挿絵が素朴て
読みやすいハードカバーもそんなに高くないので私は
ハードカバー版を選びましたが、とても読みやすく正解でした。
設定は、小学生5年生ぐらいの仲間が色々なことを考えて
色々なことを経験してゆくという設定なのですが、大人の私が
読んでも、とても考えさせられることが多く、しかも子供向けに
読みやすくなっています。文中の作文などは、
実際の小学生の文章を少し読みやすく変えたもので、
これまた大人の私が読んで、考えさせられることがいっぱいです。
さらりと「ーそうか、まっていても未来はこない、未来は作るもの
なのか」と書かれてしまうと、大人の私にも感じるものがあります。
扱っている内容は、なかなか濃いものの、子供向けの読み物として
うまく考えさせる、しかも楽しく読めるこの本は、少し
古くはあるのですが、すごくおすすめです。特に大人は
後書きも読むと、すごく手間がかかっている良い本だということが
わかるとおもいます。
読書嫌いな子にもウケました
★★★★☆
小4の長男が「家に読む本がない」というので買いました。
他ジャンルの物と合わせて5冊買ったのですが、これが1番面白いと言ってました。
本当に子どもたちは変わったのだろうか
★★★★★
教育現場にいる者です。
宿題はおろか、授業中でも問題を解こうともしない無気力な子たちとの戦いに疲れています。
「最近の子は・・・」という諦めの空気と蓄積された疲労漂う職員室にも疲れています。
しかしこの本では、学びに対して意欲的だったかのように語られる「昔」(手元にある古い版だと1979年)でも、「なぜ勉強しないといけないのか?」「なぜ学ぶのか?」という問いを子どもたちが持っていたということに何らかの希望とヒントを見出せる気がしました。
「本当に子どもは学ぶ意欲を失ったのか?」という自戒と希望をもらいました。
それが長い年月を経ても、新版になってまでこの本が求められている理由なのかもしれません。
とはいえ、現実は・・・
子どもの食い付き度大!
★★★★★
題からして子どもの食い付きが非常に良いですね。内容も中学年には難しいかなと思いきや、一日で読み終えた子もいました。長く残していきたい作品です。
衝撃を受けた一冊
★★★★★
私が10歳の時、小学校の図書館で読んだ時は衝撃的だった。いや、未だに衝撃的である。ただ単に、小学生が集まって宿題を請け負う会社を作る話ではない。我々は理不尽な人間社会のなかで生活している。理不尽ではあるが、逃れることは出来ない。『ごんぎつね』や『泣いた赤鬼』などを読んでいた小学生の私にとって、この本は現実の社会に眼を向けさせるものだった。