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ファッションビジネスのグローバル人材育成 (ジャパンファッション再生への提言)

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カテゴリ: Kindle版
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(まえがきより)
 日本のファッションビジネスを活性化するにはどうすればいいか。本書は、そんな問題意識から出発しています。本書では、特に人材育成、創業支援について述べています。
 先日、私のセミナーにきてくれた女性は、ニューヨークの大学に留学している学生でした。彼女は、「日本には、私が満足できるレベルで、ファッションビジネスを教えてくれる学校がないから仕方なくニューヨークの学校に行きました。海外の学校には、私と同じ理由で、留学してきた日本人が大勢います。その人達は、そのまま海外企業に就職します。勿体ないと思いませんか」と言いました。
 私は特別講義を頼まれる程度の非常勤講師ですが、それでも恥ずかしく感じました。私自身、ファッション専門学校を卒業していますが、学生の時から不満を感じていました。それは就職してから確信に変わりました。必要とされる教育が全くできていないのです。
 そして、日本のファッション業界、アパレル業界にも問題があります。企業内で人材育成する仕組みがありません。また、日本のファッション業界には、業界標準の職務分担、業務フローが存在しません。各社が各社の流儀で仕事をしているのです。同じ職種でも会社によって役割が異なります。同じ会議名でも、内容が異なります。
 こうした個別のシステムが人材の流動化を阻害しています。欧米では、転職しながらキャリアアップします。会社を移ってすぐに仕事をしなければなりません。それには、業界標準の仕組みが必要です。そのために、業界が主体となって、業界の教育機関を設立しました。企業は金も出し、人(講師)も出し、口も出します。企業のための学校だからです。
 日本はそのスタートのポジションが異なっています。日本の繊維ファッション業界も、IFI(ファッション産業人材育成機構」という教育機関を設立しましたが、業界の標準化が必要だという問題意識は皆無だったと思います。そのため、既存の学校と大差のない、曖昧な存在になっています。
 日本の繊維ファッション業界には問題が山積しています。その片隅でも、崩すことができればと思っています。

(目次)
1.需供のギャップを埋めるビジネス
1-1.ビジネスは需給バランスが基本
1-2.供給過剰時代の需要創造
1-3.情報が感情に訴求する
1-4.顧客の声を吸い上げる
2.均一性から多様性へ
2-1.個性を活かす多様な評価軸
2-2.命令服従から自立的判断
2-3.流通・小売・サービス業のカイゼン
2-4.偏った人間を評価する
3.ビジネス創造の評価とトレーニング
3-1.流通、関係性の改善
3-2.既存ビジネスの破壊と再構築
3-3.アパレルサプライチェーンの解体
4.プレゼンテーションとコミュニケーションのトレーニ
ング
4-1.自分を認知してもらうプレゼンテーション
4-2.顧客にプレゼンテーションするショップ
4-3.顧客、販売員、商品のコミュニケーション
5.ロジカル&クリティカルシンキング
5-1.ロジカルでクリティカル
5-2.ロジカルシンキングを阻むもの
5-3.ビジネスか、組織維持か
6.西欧と日本社会の比較と分析、特徴の理解
6-1.ジャポニズムが悪いのか?
6-2.海外との差別化と日本の独自性
6-3.日本独自のコンテンツとのコラボレーション
7.教えることを教える教育
7-1.終身雇用と産学の関係
7-2.ビジネス経験者への教育
7-3.ワークショップとファシリテーション
7-4.ICTの積極活用
8.互いに高い位置を目指す妥協
8-1.新鮮な質問を与える
8-2.説得する、説得される訓練
8-3.説得と妥協とコミュニケーション
8-4.ディベートの目的とは何か
9.新規参入者による産地活性化、業界活性化
9-1.既得権者による業界団体
9-2.新規参入を促す起業支援
10.ファッション版「AKB48」の可能性
10-1.バンドは最小営業組織
10-2.ファッションビジネスのバンドは?
10-3.集団でデビューするという戦略
11.産地とデザイナーのマッチング
11-1.メーカーにはデザイナーが必要
11-2.企画機能がないとメーカーと言えない
11-3.産地にデザイナーを根付かせる条件
12.自前主義からの脱皮とアウトソーシングの活用
12-1.自前主義と丸投げ主義
12-2.社内の人間に甘い
12-3.社外人材の活用
13.アジアネットワークの視点で行う創業支援
13-1.アジアではファッションビジネスは成長産業
13-2.デザイナーの人的ネットワークと契約する
13-3.技術者と人的ネットワークの海外流出