嘘つきは内定のはじまり
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――この糞みたいな社会に生きるすべての人たちへ。何を想って生きていますか。
新卒の就活担当人事の〝私〟の仕事は、学生の情報をネットで検索することだ。
面接の場ではいい顔をしておきながら、ネット上では暴言だらけの学生たち。
嘘ばかりの仕事に虚しさを感じていた私は、ある日ネットで就活生の殺人予告を見つける。
『人を見通すのが私の仕事。面接で言葉をやりとりし、彼らの真意を掴むのだ』
上辺しか見ない社会に失望し、嘘に生きようと〝僕〟は決意した。
それでも正直に生きようとする親友と、どちらが社会に必要とされるか、勝負することにする。
殺人予告を書きながら面接をこなし、人事が嘘を見抜けるか試していく僕。
『社会にまだ人を見る目があるのなら見抜いてみろ。できるもんならな』
勝負の場は面接室。
正直な学生と嘘つきな学生。
〝私〟は〝僕〟の嘘を見抜くことができるのか――
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文庫本換算:86ページ