「書いたことそのものを咎めるつもりはない。でもならば、その決意が具体的になったとき、僕に一言知らせるべきだろう。何の連絡もなかった。一度だけ朝日新聞社正面玄関前でばったり会ったときも、世間話だけで本のことについては、彼はまったく触れなかった。時期からすれば、既に書き始めている頃のはずだ。
山口一臣に電話を入れた。もちろん彼は、諸永の本が刊行されることは既に知っていた。自宅に本が届くまで知らなかったことを僕が伝えると、電話口で数秒沈黙してから、それはまずいなあと山口は吐息をついた。一ヶ月ほど前にゲラを見せられたとき、森に連絡はしたのか?と山口は確認したという。(中略)
この件について、僕は諸永に二度手紙を書いた。返事は一度だけ来た。連絡しなかったことについては謝罪すると書かれていた。謝罪されてもどうなるものではない。それは僕にもわかっていた。」
山口様も森さんと直接の面識があったのですから、「森に連絡はしたのか?と確認したという」というのは明らかな責任逃れですよね。本来ならゲラの段階で直接森さんに確認するか、そうしなかったのであれば、森さんから問い合わせがあった段階で謝るべきところではないでしょうか?
それから、諸永氏はまだ若いから今後に期待するとかいう論調もあるようですが、著者紹介によれば1969年生まれ、もう35歳です。少なくとも、社会人としての最低限の礼節は身につけていてしかるべき年齢だと思います。