心が温かくなります
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地蔵さんといえば実直で一途なかわいらしい優等生タイプ。
今回は、その一途なかわいらしい地蔵さんと、花咲さんのてんやわんやの
恋のお話です。本編で、オオカミさんにも負けないくらいかわいいです。
ていうか、この作品に出てくる女の子は殆どがかわいいですが、地蔵さんは
マジで際立ってます。はしたないはしたないって、地蔵さんそのものがはしたない。
そして地蔵さんの友人、宇佐美さん、田貫さん、おなじみ相互扶助会メンバーなど、
二人を親密な関係にするために色々やります。
宇佐美さんと地蔵さんの絡みは見てて面白いですね。
地蔵さんも花咲さんも実直で生真面目なので、親密度がわかりづらいでのですが
いろんなことを通して、次第に関係を深めていくのは、素晴らしき青春ですね。
最後も全員巻き込んでハッピーエンド。この作品のいいところはそこだと思います。
男のための童話
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純情一直線のお地蔵さんが幸せになるまでを描いた、甘い甘い、男のための童話です。
なぜ「男の」かというと、意外に女性の受けがよくないのでは、と思うからです。
女性から見たとき、こんな批判が出るのではないでしょうか。
「今時、こんな純情な女の子なんていないわよ」
「純情そうに見せている計算高さが女ってもんよ」
「ずぶとくしたたかに、うわべは猫をかぶって。そうそう、登場人物で言えば、りんごや宇佐美が当たり前よ。地蔵だって本当はどうなんだか。あーあー、そんなのに簡単にひっかかっちゃって。男って馬鹿ねーっ」
そういう女たちは放っておきましょう。
おセンチで、甘い話に目がない男だけで、楽しもうではありませんか。
星を6つでも7つでもあげたい、すばらしいお話です。
悶える!
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おおかみさんシリーズスピンオフ。 今回の主役は地蔵さん&花咲さんです。
内容としては、3巻の地蔵さんと花咲さんのお話を地蔵さん視点から書いたものと、二人のその後です。 いや〜個性の強い二人だけに色々あったんですね。
まさに波瀾爆笑!!悶えました!堪えられません。
そして一年後のおおかみさんとりんごさん、そしてリョウシ君も登場します。 ある程度予想していたとはいえ、リョウシ君の変わりっぷりに驚きました。
真っ直ぐ過ぎる2人にやられまくり
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面白いねぇ〜、そして、可笑しくていいねぇ〜、地蔵さん(とその仲間達)。不器用なのに一途過ぎてあわあわするけど過度にめそめそしないから、何だかからっとした空気が流れている。これは友達(宇佐見さん・田貫さん・下桐さん)のキャラや作品自体のカラーに負うところもあるのだが、しかし今回は地蔵さんと花咲くんの2人がここまで愛を貫くかと驚きながら爆笑し、同時に随所でホロリとさせられた。あとがきの『この本は特に、胸が温かくなるような話を目指した』以上に大きな大きな感動をもたらす、星5つじゃ全然足りない全4編である。
地蔵さん初登場にしてその地位を決定付けた本編第3巻、シリーズ屈指の名場面と言える『地蔵さん、花咲くんのベッドに「うきゅー」とダイブ』が地蔵さん視点で改めて読めるのが嬉しい。あの連続写真みたいな挿絵を思い出す。そして花咲くんとの「表向き静寂、内心ドキドキ暴風雨」という初々しさ全開の恋が始まり、実は空気の読めるいい男な花咲くんも意識し始める、この2人だけのゆったりした時の流れが心地よい。奥手同士ならではの世話焼き役として宇佐見さんが見事に機能していることも大きいが、この結果、宇佐見さんもさらに株を上げている。この娘も実はホントに良い娘。田貫さんの登場で不用意にわたわたしたり、シリアスな社会問題を背景にしつつもお泊まりしてしまう地蔵さんに身悶えしながら劇的な再終話を迎えるのだが、これがまた予想を軽く飛び越える展開となる。何せ本編が終わっていないのに1年後の話だから。おおかみさんと亮士くん(?)のその後まで少し明かすサービスを内包して、あまりにドラマティックでアツい結末に「おめでとう、そしていつまでもバカップルしてなさい、こんちくしょー」である。いや、もぅ真っ直ぐ過ぎて、花咲くんじゃなくてこっちがかなわないなぁと照れてしまう純愛に完敗の1冊である。
帯にひかれた
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シリーズは全て買ってますが、最初は買うつもりがありませんでした。お金もあまりなかったですし。 でも、帯に惹かれました。『一年後〜』これをみたら買うしかないだろう、と。
内容もとてもよかった。あとがきで『シリーズを知らない人でもわかるように書いた』とある通り、序盤は本編3巻の場面を地蔵さん視点で書かれたもの。内容は同じなんですが視点が違うというのも面白いですね。 中盤以降は意外にシリアスで、純愛を貫く二人に不覚にもじ〜んときてしまいました。
そして、帯にもあった一年後。何がとは言えませんがとても驚きでした。本編シリーズを読んできた人はほぼ100%びっくりするはず。ぜひ読んでびっくりしてください。
前述したとおり知らない人でも普通に読めるものとなっています。地蔵さんと花咲との出会いもかかれてるし、宇佐美さんやりんごさん、御伽銀行なども登場の時にしっかり説明が入るのでわからないことはないと思います。
本編を知ってるひとはもちろん、知らない人でも興味があるならぜひ読んで欲しいと思う一冊です。